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五輪選手に要望“今年中にインフル予防接種を”

[ 2009年10月30日 06:00 ]

 新型インフルエンザのバンクーバー冬季五輪(来年2月12~28日)への影響を最小限に抑えるため、バンクーバー地域保健所のパトリシア・デーリー副所長は、同五輪組織委員会を通じて各国の国内オリンピック委員会に「選手、役員は12月末までに予防接種を受けることを強く勧める」と要望したことを28日に明らかにした。

 同副所長は「感染者が出た場合もタミフルの蓄えは十分にあるが予防が基本」と主張し「五輪前の活動で感染拡大を阻止したい」と“水際”作戦を強調した。
 日本選手団への年末までの接種の可能性について、厚生労働省の新型インフルエンザ対策推進本部は「要望内容を見ていないが、スポーツ選手は優先対象者のくくりに入ってこない。限りのあるワクチンなので、原則として特例措置はない」との見解を示している。

 <JOC竹田会長 特別扱いはない>日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は、バンクーバー地域保健所の要望について「現状では(選手に)特別なことをする段階とは理解していない。状況を確認した上で、必要であれば対策を練っていきたい」と事態の推移を見守る考えを示した。国立スポーツ科学センターによると、冬季五輪を目指す選手らは季節性インフルエンザの予防接種を既に受け始めたが、新型については来年3月以降になる見通しで間に合わない。

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2009年10月30日のニュース