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井岡一翔 再戦でまさかの黒星も引退は否定「限界は感じていない」バンタム級で日本男子初の5階級制覇か

[ 2025年5月12日 04:30 ]

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者 フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン) 判定 同級6位 井岡一翔(志成) ( 2025年5月11日    東京・大田区総合体育館 )

<WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ  フェルナンド・マルティネスvs 井岡一翔>終盤の盛り返しもあとー歩届かずの井岡(撮影・長久保 豊)
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 前WBA世界スーパーフライ級王者の井岡一翔が王者フェルナンド・マルティネスとの再戦に0―3で判定負けした。10回にダウンを奪ったものの、相手の圧力に押されてあと一歩及ばず。昨年7月の王座統一戦で敗れた相手にキャリア初の連敗となり、長谷川穂積の35歳9カ月を上回る日本人男子最年長記録となる36歳1カ月での王座奪取はならなかった。今後の去就について、引退は否定した。

 失意の王座陥落から約10カ月。井岡は因縁の相手からベルトを取り戻すことはできなかった。王座返り咲きに失敗し「負けたことは素直に悔しいが一瞬一瞬の自分の全力は出せた。やり切った気持ち」とすがすがしい表情で激闘を総括した。

 一度は昨年12月に予定が組まれたものの、マルティネスのインフルエンザ感染で中止となり、ようやく実現した再戦。昨年7月の2団体王座統一戦で敗れた王者に、井岡はこの日も左ボディーを打ち込み続けた。10回には王者の顎に完璧な左フックを叩き込み、ついにダウンを奪取。KO寸前にまで追い込んだが「倒したいという気持ちが先行して単発になってしまった」と畳みかけることができず、序盤に落としたポイントを取り戻せなかった。これまで全て完勝してきた得意の再戦でまさかの初黒星となった。

 それでもパワーと手数で圧倒された前戦の反省を生かし、左右のフックをダッキングでかわしながら、円熟味の増した的確なカウンターを披露した。ただ打ち合った前回から成長を示した36歳は「勝てないとは全く思わないし、今回も勝ったか、どうなんやろ?という感じだった。不思議な感じ」と淡々と話した。

 「限界は感じていない」と笑顔で引退も否定した。「この試合に全てを懸けてきたので先のことは考えられない」としたが、今後はバンタム級に転級し日本男子初の5階級制覇も視野に入れる。キャリア終盤で痛すぎる連敗を喫したが、生ける伝説は再び立ち上がる。 (伊東 慶久)

 ◇井岡 一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日生まれ、堺市出身の36歳。興国高で6冠を達成し、09年4月にプロデビュー。11年2月にWBC世界ミニマム級王座、12年12月にWBA世界ライトフライ級王座、15年4月にWBA世界フライ級王座を獲得。17年末に引退を発表したが翌年9月に現役復帰し、19年6月に2度目の挑戦でWBO世界スーパーフライ級王座を獲得して日本人初の4階級制覇を達成。身長1メートル64、リーチ1メートル64の右ボクサーファイター。家族は夫人と2男。

【マルティネスは初防衛に笑顔】
 王者マルティネスがWBA王座を初防衛した。序盤から積極的に前に出て流れをつかんだ。10回には井岡の左フックでダウンしたが何とか立ち上がり、最後まで粘り切った。序盤からの手数が生きて、3―0勝利。「満足してもらえたと思う。井岡も全てを出した。本物の戦いを見せることができた」と笑顔。今後はWBC同級王者ジェシー・ロドリゲスとの統一戦を熱望した。

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