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奈良井翼が5回TKOで日本スーパーフェザー級王座を獲得「人生初ベルト」

[ 2024年4月20日 21:14 ]

王者の原優奈(左)と打ち合う指名挑戦者の奈良井翼
Photo By スポニチ

 プロボクシング日本スーパーフェザー級タイトルマッチが20日、エディオンアリーナ大阪第2競技場であり、同級1位の指名挑戦者・奈良井翼(24=RK蒲田)が王者の原優奈(29=真正)を5回2分10秒、TKOで下し、2度目の挑戦で初めて日本王座を獲得した。

 勝利後は関係者と抱き合い、リングインタビューでは声を詰まらせる場面もあった。「10ラウンドかかっても、しっかり倒すつもりだった。チャンピオンのメンタルが強いのは坂(晃典)戦で経験して知っているので。応援してくれる人たちに“僕が1番”になったところを見せられたのがうれしい」などと、まくし立てて喜びを表現した。

 最初の日本王座挑戦は2022年9月。当時の王者、坂晃典(仲里)から4回までに2度のダウンを奪いながら、6回に逆転TKO負けを喫した。坂から「あきらめない心」を強く印象づけられ、2度目の王座挑戦に向け「削り合いで競り勝つ」ことをテーマの一つに掲げ「しんどい練習から逃げない」ことで心身両面のスタミナを強化した。

 この日は序盤から左ジャブを的確に当て、プレスをかけながら要所で右をヒットしペースを握った。4回に得意の左フックで最初のダウンを奪う。続く5回から前に出てきた王者に対してワンツーで2度目、再開後に右ストレートで3度目のダウンを奪い、レフェリーストップを呼び込んだ。

 ジャッジ3者とも4回までフルマークをつける完璧な試合運び。本人は「メチャクチャ必死でした」と言う。「当たっても当たらなくても、とにかく手数を出そうと。喜怒哀楽を出さないこともテーマだったので。ポーカーフェースは少しできたのかな」と笑った。

 今後について「世界的にも選手層が厚い階級なので。とりあえず、このベルトを守っていきたい。勝っていかないと先が見えない」と当面は防衛を重ねる方針だ。

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