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“サラリーマンボクサー”阿部麗也 世界初挑戦で王者ロペスに8回TKO負け

[ 2024年3月3日 12:37 ]

プロボクシングIBF世界フェザー級タイトルマッチ12回戦 王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)―同級1位阿部麗也(KG大和) ( 2024年3月2日    米ニューヨーク州ベローナ )

阿部(KG大和ジム提供)
Photo By 提供写真

 世界初挑戦の“サラリーマンボクサー”阿部麗也(30=KG大和)が王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に8回TKOで敗れ、世界初挑戦で王座奪取に失敗。10年の長谷川穂積以来、14年ぶりのフェザー級での日本人世界王者誕生はならなかった。

 戦うサラリーマンの強さを世界に証明することはできなかった。立ち上がりはガードを下げてパンチを振り回す王者の動きを冷静に見極めながら戦うも、2回に相手の左フックを浴び、右目付近が大きく晴れ上がり、視界が遮られた3、4回は左右のフックを浴び続けた。7回にはカウンターの左ストレートを打ち込むも、追われる展開が続き8回に阿部のダメージの深さを考慮したレフェリーが試合を止めた。

 会津工卒業後、神奈川県の自動車関連の工場「プレス工業」に就職。「組立一課」の社員として週5日、午前8時から午後5時までライン作業に入り、競技との両立を図ってきた。「働きながらでも夢を追えることを体現したい」と帰宅後はロードワークを行い、長男・洸空(こうあ)くん(6)、次男・璃空叶(4)くんをお風呂に入れてから練習に向かう生活を続けてきた。「自分はどこにでもいる一般人。ただ2、3時間の練習を続けてきたことでここまでたどり着けた」と地道な努力を重ねてきた。

 会津工時代のアマチュア戦績は7勝8敗と平凡な数字。当初、同ジムには体を動かす目的で「フィットネス会員」として入門。初めは週2日ほど顔を出す程度だったが、片渕剛太会長に筋の良さを見込まれ、13年6月にデビュー。19年には2度日本タイトルに挑戦し失敗も、これまでの距離を取るボクシングから前に出る攻撃的なスタイルにモデルチェンジ。22年5月に3度目の挑戦で王座奪取に成功すると、昨年4月にIBF世界フェザー級挑戦者決定戦に勝利し挑戦権を獲得。10年を経て念願の世界戦にまでたどり着いたが無念の結果となった。

 世界王者となっても仕事との両立を続ける意向。初挑戦で栄光を手にすることはできなかったが、再び世界を目指し戦うサラリーマンが再出発を目指す。

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