【ボクシング年間表彰式】昨年12月に故穴口一輝さんと対戦した堤聖也が心境を吐露「彼は本物のボクサー」
昨年12月26日、故穴口一輝さんと日本バンタム級のタイトルマッチを賭けて戦ったボクシングの前同タイトル王者・堤聖也(角海老宝石)が試合後初めて公の場に姿を見せ、穴口さんの思いを拳に込めて世界タイトル奪取を誓った。
昨年12月の対戦では激しい打ち合いの末、王者の堤が4度のダウンを奪い3―0で判定勝ちを収めた。穴口さんは試合後に救急搬送され、右硬膜下血腫で緊急の開頭手術を受けたが、意識不明の状態が続き2月2日に23歳で死去。堤との激闘が2023年度の年間最高試合賞(世界戦以外)に選ばれた後だった。
堤はこの日、都内で行われた年間優秀選手表彰式に出席し努力・敢闘賞を受賞。年間最高試合について「いろんな意見が出ているけど、この試合を選んでくれてよかったと思います。この試合じゃなかったらどれ年間最高試合?と聞くと皆さんが迷うと思う。それだけ圧倒的だし、試合後のこととか関係なく、試合内容、あの30分間を見ると、互いが持ち味を全部出した試合。やった僕にしか感じてないこともあるし、穴口選手は本物。彼は本物のボクサーでした。悔やまれるのは今日、この日一緒にいられなかったこと。心よりご冥福をお祈り申し上げます」と心境を述べた。
今後もボクシング人生は続く。堤はボクサーは常に覚悟を持ってリングに上がっていることを強調し「あの試合は誇りに思っています。格闘技は戦ってきた相手との人生のつぶし合い。戦ってきた人たちの思いはあるが、よりその(穴口さんへの)思いは強い。僕の拳には彼らの思いが乗っている。それを覚悟して自分のスタイルのボクシングを見せていきたい。世界は必ず取ります」と誓った。
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