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井岡一翔、ドーピング検査で大麻成分「THC」検出 20年に大麻反応…「THC」と「CBD」の違いとは

[ 2023年6月22日 00:41 ]

井岡一翔
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 元WBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(34=志成)が、昨年大みそかに行われたWBA同級王者ジョシュア・フランコ(米国)との世界2団体統一戦で受けたドーピング検査の検体から、大麻に含まれる有害成分「THC」の代謝物が検出されていたことが分かった。日本ボクシングコミッション(JBC)が21日に発表した。

 井岡はWBO世界スーパーフライ級王者だった2020年大みそかに行った田中恒成との防衛戦のドーピング検査でも、大麻成分などの禁止薬物に陽性反応を示していたとして騒動になった。A検体から大麻成分、B検体からエフェドリンなど3つの禁止物質が検出されたが、検体管理に不備があり手順も重大な瑕疵(かし)があったとして、JBCは違反は認められず処分はしないと発表。JBCはずさんな情報管理や、検査手続きの不備を認めて井岡陣営へ謝罪した。

 その騒動で陽性反応を示した理由の可能性として挙げられたのが、CBD(カンナビジオール)オイルだった。

 CBDは、大麻植物(カンナビス)から抽出されるカンナビノイド成分の一つ。大麻成分のうち約40%を占めると言われているCBD。現在、さまざまな病気・疾患に対する治療効果が期待されており、海外の医療機関や科学者を中心に盛んに研究が進められている注目の成分。日本でも合法で使用が認められている。

 CBDは身体がダメージを受けた箇所の修復作用をうながす成分で、高すぎるものは下げて、低すぎるものは上げて、適正な範囲に戻すという優れた利点があり、医療、食品、化粧品、などさまざまなジャンルで注目を集めている。

 痛みや病気の症状の緩和、ストレス、不安感の軽減、不眠症の軽減、自己免疫反応を鎮静、免疫系を強化、うつなどに効果があることが確認されている。

 一方でオイルを抽出する際、もう一つの大麻成分で違法であるTHCが混入する可能性がある。

 大麻草(マリファナ)というと違法薬物であったり、幻覚などのイメージされるが、一般的にそれらの作用として知られる成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)で、精神活性作用(多幸感など)があるとされる。THCの運用について、日本では厳しい法律が定められている。

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