元王者の尾川堅一と岩田翔吉があす“ダブル再起戦” 右肩手術の尾川「生まれたてみたい」
プロボクシング元IBF世界スーパーフェザー級王者の尾川堅一(35=帝拳)とライトフライ級元アジア3冠王者の岩田翔吉(27=同)が4月1日、東京・後楽園ホールでともに再起戦に臨む。昨年6月に敵地の英カーディフでジョー・コーディナ(31=英国)に2回KO負けし、世界王座から陥落した尾川は60キロ契約10回戦でクライ・セッタポン(36=タイ)と対戦。昨年11月にさいたまスーパーアリーナでWBO世界ライトフライ級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)相手に世界初挑戦も、0―3の判定でプロ初黒星を喫した岩田はジェローム・バロロ(23=フィリピン)と同級10回戦を戦う。
尾川は再起にあたり約5年前から違和感があった右肩を昨年8月に手術。本来なら全治3~4カ月のはずが、約2カ月後の同年10月からジムワークを再開した。これまでは痛みを抱えながら試合を続け、私生活にも影響が出ていたが「最後は後悔したくない」と手術に踏み切り、「肩が生まれたてみたい。手術してよかった。この状態で右を試せるのは大きいし、思い通りのパンチが打てたら、もう1回世界へ行ける自信が深まる」と意気込んだ。31日に東京都文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われた前日計量で尾川は59・9キロ、セッタポンは60・0キロでパスした。プロ戦績は尾川が26勝(18KO)2敗1分け1無効試合、セッタポンが32勝(22KO)9敗。
岩田はゴンサレス戦について「凄く悔しかった。モチベーションが上がりきらない時期もあったが、何度考えてもボクシングの世界でどうしても王者になりたいと思ってモチベーションが復活した」と振り返り、相手に足を使われて敗れた反省から「自分の攻撃が当たってからの追い足、足の使い方をかなりやってきた」と取り組みを説明した。昨年12月には来日した前WBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲス(23=米国)、今年3月からはWBA世界フライ級2位のアンソニー・オラスクアガ(24=同)とスパーリングを実施。オラスクアガはWBC&WBA統一世界ライトフライ王者・寺地拳四朗(31=BMB)の挑戦者に急きょ決まり「ビックリした」と話したが、18年にもスパーした相手に「前はパワーの差を感じたが、フィジカルトレーニングや走り込んで相手の攻撃にも対応できている」と成長を強調した。前日計量はリミットの48・9キロでパス。バロロは48・2キロだった。戦績は岩田が9勝(6KO)1敗、バロロが7勝(4KO)2敗。
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