日本フライ級王座決定戦へ両者計量パス まさかの左相手に山内は苦笑い 永田は急死の父に王者誓う
プロボクシング日本フライ級王座決定戦10回戦(4月1日、東京・後楽園ホール)の前日計量が31日、東京都文京区の日本ボクシングコミッション(JBC)で行われ、同級1位の山内涼太(28=角海老宝石)、同級7位の永田丈晶(25=協栄)ともにリミットの50・8キロでパスした。戦績は元WBOアジア・パシフィック同級王者の山内が9勝(8KO)2敗、21年6月に6回戦デビューした永田が4戦全勝。
山内は昨年4月、当時WBO世界フライ級王者の中谷潤人(25=M・T)相手に世界初挑戦して8回TKO負け。「体に触れなかったし、あんだけ殴られたこともなかった。悔しすぎて映像も見ていない」と明かした。同年11月にタイ人選手に1回TKO勝ちして再起後は、前日本フライ級王者・ユーリ阿久井政悟(27=倉敷守安)らとの日本タイトルマッチを想定してオーソドックスを相手に練習してきたが、ユーリ阿久井が王座を返上し、決定戦の相手・永田はまさかのサウスポー。「(中谷に続き)またサウスポー」と苦笑したが、再起2戦目でのタイトルマッチへ「いいタイミングでうれしいし、気合が入る。倒したいけど勝てれば何でもいい」と抱負を語った。
高校時代に国体優勝の経験がある永田はプロ5戦目で初のタイトル挑戦。別の相手との試合が決まった5分後に決定戦の連絡があったそうで、「今年末か来年と思っていたのでビックリした」と打ち明けた。試合へ向けてはWBC&WBA統一世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(31=BMB)の防衛戦へ向けたパートナーとして約50ラウンドのスパーリングを消化。「メチャクチャ強かった。もう何も怖くないです」と振り返り、10ラウンドスパーの後半には自分の動きもできるようになったことで拳四朗から「15ラウンドの方がいいのでは」とスタミナを評価されたという。大学卒業後に競技から一度離れ、ボクシングを再開した永田を喜んでいた父・勝之さんが昨年11月に大動脈瘤破裂のため55歳で急死。「親父のためにも頑張りたい」と決意を示した。
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