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3月に再審可否判断の「袴田事件」、新旧世界王者らが再審開始訴え 中谷潤人「無罪を信じている」

[ 2023年2月6日 16:15 ]

袴田巌さんの再審無罪を訴える中谷潤人(左)ら(撮影・会津 智海)
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 1966年の「袴田事件」で死刑が確定し、静岡地裁の再審開始決定を受けて釈放された元プロボクサー袴田巌さん(86)の差し戻し審で、弁護団は6日、再審開始を認めるかどうかの決定を3月13日に出すと東京高裁から連絡があったことを明らかにした。日本プロボクシング協会(JPBA)の袴田巌支援委員会は同日、東京高裁前で支援アピール集会を開き、前WBO世界フライ級王者の中谷潤人(25=M・T)らが再審開始と無罪を訴えた。

 集会には中谷、元WBA世界スーパーフライ級王者の飯田覚士氏(53)、元WBA世界フライ級暫定王者の江藤光喜氏(34)、前WBO女子世界アトム級王者の鈴木菜々江(30=シュウ)ら新旧世界王者やボクサー、ジム関係者だけで50人以上が出席。1月にWBOアジア・パシフィック・ウエルター級王者となった佐々木尽(21=八王子中屋)や引退を発表したばかりの前日本スーパーバンタム級王者・古橋岳也(35=川崎新田)も駆けつけ、出席リストにはなかった元東洋太平洋クルーザー級王者で格闘家の西島洋介(49)も姿を見せた。

 JPBA前事務局長で川崎新田ジムの新田渉世会長(55=元東洋太平洋バンタム級王者)は「今、私たちが声を挙げることで少しでも無罪に近づけば」と集会の意義を説明。新旧王者はそれぞれマイクで裁判所の建物に向かって声を挙げ、飯田氏は「どう考えても冤罪(えんざい)だろうという結論に行き着いて活動させてもらっている」、中谷は「自分も無罪を信じている」と話した。昨年12月に続いての出席となった中谷は「こういうアピールは前回はなかったが、裁判官の方がいるタイミングですることに熱量を感じたし、どうにかして3月13日に再審を認められて、無罪の判決まで行ってほしいという思いが凄くある」と語った。

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2023年2月6日のニュース