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元WBO王者・岩川美花が3―0判定勝ちでIBF王座奪取 統一戦は“憧れの人”に会ってから

[ 2022年9月1日 22:58 ]

プロボクシングIBF女子世界アトム級タイトルマッチ10回戦 ( 2022年9月1日    東京・後楽園ホール )

<IBF女子世界アトム級タイトルマッチ>新チャンピオンとなった岩川(撮影・藤山 由理)
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 元WBO女子世界アトム級王者の岩川美花(39=姫路木下)が王者・宮尾綾香(39=ワタナベ)に3―0で判定勝ちし、8カ月ぶりに世界王者に返り咲いた。戦績は18戦11勝(3KO)6敗1分け。今年2月に獲得した王座の初防衛に失敗した宮尾は28戦21勝(6KO)5敗1分け。

 宮尾は入場曲の「ドラゴンクエストのテーマ」が3度流れてから、やっと場内に姿を見せた。先にリングインしていた岩川は待たされる形となったが、「あの時間で体がほぐれて逆によかった」と前向きにとらえた。試合が始まると圧倒的に長いリーチを生かしたジャブとフックで距離感を保ち、距離を取って飛び込んでくる宮尾にクリーンヒットをほぼ許さなかった。「自分のペース、ボクシングの距離感でできる相手だったので、凄く楽しかった」。ジャッジ3者とも採点96―94の3―0判定勝ちを告げられると、キャンバスにうつ伏せに倒れ込んで歓喜。「もう最高でした。映像でああいう選手を見てきたけど、あれはやってしまう。誰かと分かち合う前に、自分よう頑張ったな、という感じ」と“解説”した。

 昨年は前所属ジム会長の不祥事による移籍に加えてケガにも悩まされ、12月には鈴木菜々江(シュウ)に1―2判定で敗れて失冠。だが、今回はケガもなく万全の調整で試合に臨み、デビュー戦の白星以降は2戦2敗だった“鬼門”後楽園ホールで初勝利を挙げた。試合前はダブル世界戦のもう1試合、WBO王者との統一戦にも興味を示していたが、試合後に問われると「やりたいような…」と困った表情に。憧れのオルランド・カニザレス(米国)がバンタム級王座を16度防衛したIBFの赤いベルトが欲しかったと明かし、「ベルトを獲って会いに行きたかった。統一戦はカニザレスに会ってから」とはにかんだ。

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2022年9月1日のニュース