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長谷川穂積氏が見た「天心VS武尊」 ボクシング転向の天心へ 「もっと強くなっていく」ために必要なこと

[ 2022年6月21日 18:17 ]

長谷川穂積氏
Photo By スポニチ

 プロボクシング元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏(41)が21日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。19日に東京ドームで行われた格闘技イベント「THE MATCH 2022」でメーンを飾った那須川天心(23=TARGET/Cygames)と武尊(30=SAGAMI-ONO KREST)の“世紀の一戦”をボクサー目線で振り返った。

 約8年越しで実現した「世紀の一戦」。東京ドームに5万6399人を集めて行われ、RISEの「神童」那須川がK-1の「天才」武尊を判定5-0で下し、42戦無敗でキックボクシングラストマッチを終えた。日本格闘技史上最高とされる舞台を制した那須川は今後、ボクシングに転向予定。

 長谷川氏は「勝敗の分かれ目」をボクシング目線で分析。「率直な感想は武尊選手の調整、試合前4キロしか戻せないという影響はあったのかもしれないという思いと、サウスポーが得意ではないのかなという印象を受けました。前の手のジャブが圧倒的に少ないし、ガードを固めて前に出て右を狙いにいくと。天心選手はうまいので、そんな攻撃の仕方は慣れてるし、簡単にさばけてしまうので。武尊選手はボディ打ちが少なかったかなと。3ラウンドなので顔をメーンになるのはわかるんですけど、その中でボディを打つことで、ボディを見ながら上につなげるとかコンビネーションも打つことができたら、もっと違う展開になったかもしれないと思いました」と冷静に分析した。

 一方で「天心選手はうまかったですね。構えが後ろ重心なんですよね、真ん中ではなく。その分、頭が少し遠いので、武尊選手としては戦ってて、テレビで見るよりも頭が遠いところにあるイメージで戦ってたんじゃないかと思う。天心選手は少し後ろ重心で、相手の右をかわしてすぐカウンター打つとか。相手の右を打ってきた時、前の手の右フックを合わせるとか実際やってましたし。相手からすると非常にやりにくい構えの選手でしたね」と指摘。

 今後ボクシングに転向予定の天心について「天心選手も今回ボディがちょっと少ないように思いました。ボディやアッパーを織り交ぜたコンビネーションが少なかった。今後キックの試合はしないと思うんですけど、ボクシングに転向した時にいろんなパンチのコンビネーションを。距離感は抜群だと思うので、あとはコンビネーション、駆け引き、攻撃パターンを増やすことをもっと覚えていけば、今後もっともっともちろん強くなっていくと思います」と期待を寄せた。

 「これだけみんなが待ちに待った大きい試合だったので、多くの方が感動したと思うし、敗者・勝者関係なく、この試合を受けた両者に心から大きな拍手を贈りたいと思います。お2人とも本当にお疲れ様でした。すごく良い試合をありがとうございました」と称えた。

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