もし拳四朗と中谷が戦ったら… トークショーで現役世界王者2人が“対決”に言及
東京五輪のボクシング競技が開催された東京都墨田区による地域振興イベント「すみだボクシング祭」が15日、墨田区総合体育館で開かれた。東京五輪女子フライ級銅メダリスト・並木月海(23=自衛隊)、WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(30=BMB)、WBO世界フライ級王者・中谷潤人(24=M・T)のトークショー、元世界3階級制覇王者・八重樫東氏(39=大橋)らによるミット打ち体験などが行われ、70年前に日本初の世界王者となった故・白井義男さん(享年80)の記念品も特別展示された。
3月に王座奪回に成功した寺地と4月に2度目の防衛を果たした中谷はトークショーで、寺地がフライ級に上げた場合の“対決”の可能性にも言及。中谷が世界王座を獲る前に何度もスパーリングをして手の内は分かっており、寺地は「中谷選手は距離がいいので、それ(を利用した戦い方)はやらせたくない。プレッシャーをかけてつぶして、前へ行く戦い方が勝てるんじゃないか」、中谷も「拳四朗さんはプレッシャーをかけるのが凄くうまい。前の手を突いて距離を詰めてくるイメージ。入らせないようにするか、逆にくっついたりも試してみたい」と具体的なファイトをイメージした。ただし、駆け引きに時間がかかり、決着は「判定になるのでは」(寺地)と予想した。ともに次戦は未定で、寺地は14日にスパーリングを開始したばかり、中谷はまだスパーは始めていないという。
ミット打ち体験には12年ロンドン五輪バンタム級銅メダリストで現東洋太平洋フェザー級王者の清水聡(36=大橋)や元K―1王者でプロ4戦全勝の武居由樹(25=同)も参加。清水は「コロナの時期は絶対にできなかったので、久しぶりにこのようなイベントができてうれしかった」、武居も「ボクシングでは何も実績がない僕が参加していいのかと思ったが、想像以上に人が来てくれたのでうれしかった」と話した。現在はトレーナーの八重樫氏が「(ミット打ちは)上手な選手が多かった。日本の未来は明るい」と印象を語ると、清水は「(ここから)チャンピオンが出る可能性もありますね」と応じた。
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