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元東洋太平洋王者の勅使河原弘晶が引退表明 世界挑戦者決定戦でKO負け「これで終わり」

[ 2022年4月30日 17:54 ]

IBF世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦に向け、成田空港を出発する勅使河原弘晶
Photo By スポニチ

 ボクシングの三迫ジムは30日、元WBOアジア・パシフィック・バンタム級、元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の勅使河原弘晶(31)が現役を引退すると発表した。昨年12月11日、米カリフォルニア州カーソンで行われたIBF世界同級王座挑戦者決定戦でマーロン・タパレス(30=フィリピン)に2回KO負け。進退について本人とジムで話しあってきたが、引退の意思が固かったという。通算27戦22勝(15KO)3敗2分け。

 勅使河原はジムを通じて以下のとおりコメントを発表した。

 「このたび私、勅使河原弘晶はボクシングを引退することに決めました。

 2021年12月の敗戦まで自分自身を何も疑わずに信じ続け、世界チャンピオンになるために生活の全てをボクシングに捧げてきました。

 そして、世界チャンピオンになるために決めていたことが1つありました。

 「あと1敗したらそこで潔く辞める」

 これは自分を追い込むためのメンタルのルールでした。これを決めていたことで「負けたら人生の全てを失う」という圧倒的な緊張感が生まれてキツい練習も耐えられ、24時間ボクサーでいられました。

 もちろん負ける気でリングに上ったことなど一度もありませんが、今回の敗戦でボクシングに賭ける全ての力を出し切ってしまい、後には何も残っていませんでした。「これで終わりなんだ」と、自然にそう思いました。

 ボクシングは大好きです。

 負けて悔しくないわけありません。

 けど、自分は手を抜かずやり切ったという満足感があります。

 これからは、ボクシングを通して培った力で、社会に貢献できるように日々自分自身を鍛錬していきます。

 非行から立ち直るきっかけをくれた人生の恩人、輪島功一会長、チャンスを作ってくださった三迫貴志会長には感謝しかありません。

 そして僕のことを応援してくださったたくさんのファンの皆様、サポートして下さった方々の応援があったからこそ、今までボクシングを続けてくることができました。

 僕は、みんなが大好きです。

 本当に本当にありがとうございました」

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2022年4月30日のニュース