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IBF王者アンカハス、初のラスベガスでV10戦 井岡一翔との統一戦は「私のモチベーション」

[ 2022年2月26日 13:52 ]

<IBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ>前日計量をクリアした王者アンカハス(左)と挑戦者のマルティネス(撮影・杉浦大介通信員)
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 プロボクシングIBF世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦の前日計量が25日(日本時間26日)、米ネバダ州ラスベガスで行われ、王者ジェルウィン・アンカハス(30=フィリピン)、挑戦者で同級11位のフェルナンド・マルティネス(30=アルゼンチン)ともにリミット(115ポンド)を下回る114.6ポンド(約51.98キロ)でクリアした。

 アンカハスは昨年大みそかにWBO世界同級王者・井岡一翔(32=志成)と日本で統一戦を行う予定だったが、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の世界的な流行により、日本政府が外国人の新規入国を禁止したため、中止に。米国で調整していたアンカハスは米国で防衛戦を行うことを決め、井岡は大みそかに福永亮次(角海老宝石)と防衛戦を行い、判定勝ちした。アンカハスが勝てば、改めて統一戦に向かうことになる。

 アンカハスにとってはIBF王座10度目の防衛戦で、ラスベガスでの試合は初めて。前日計量を無事にクリアすると、うれしそうに笑顔を浮かべた。終了後は、ロビーに移動してパスタ、ガーリック・トースト、ゆで卵とゲータレードの昼食。食後には、ショーン・ギボンズ・プロモーターが用意した“エルビス・プレスリーのもみ上げ”付きサングラスをかけて見せるなど、リラックスした様子だった。(米ラスベガス・杉浦大介通信員)

 以下、アンカハスと一問一答。

 ――計量は問題なくパスした。
 「計量を無事に終えられてハッピーです。すべてのボクサーにとって、試合前の最初の敵はウェイト。体重が問題なく作れてよかったです」
 ――ラスベガスにはいつ入ったのか?
 「ロサンゼルスに滞在していたのですが、試合の3~4週間前にラスベガスに移動しました。去年の10月にロサンゼルス入りして以降、この7カ月間はフィリピンには帰っていません」
 ――挑戦者マルティネスの印象は?
 「とても勇敢な選手で、私のタイトルを奪ってやろうというハングリー精神を持っていことが彼の目から伝わってきます。タイトルに挑んでくる挑戦者はみんな同じようにハングリーなものです」
 ――井岡戦が延期になり、別の選手との防衛戦のために準備するのは難しくなかったか?
 「日本での井岡との統一戦を本当に楽しみにしていたので、延期になったときにはとても悲しかったです。ただ、健康面を考慮した政府の決定だったので仕方ありません。代わりにこの試合が決まってハッピー。井岡との統一戦という目標は依然として私のモチベーションになっています。そのためにもこの試合に勝たなければいけません」
 ――日本で井岡と戦いたいという気持ちに変わりはない
 「その通りです。そのためにも今はこの試合に完全に集中しています。勝って、井岡との統一戦という夢を叶えるために、明日はベストを尽くします」 
 ――井岡の大みそかの試合を見てどう思った?
 「経験と技術を生かして井岡が勝ったと思います。ただ、井岡の動きは以前と比べて少しスローになったとも思いました」
 ――ラスベガスのリングは初めてになる
 「とてもエキサイトしています。ラスベガスでの試合も私の夢の1つでした。フィリピンのすべてのボクサーはラスベガスでのファイトを夢見ていて、それを実現させられる私はラッキーです」
 ――本場のファンを喜ばせるために、KOを狙うか?
 「リングに立つときはいつでも、ベストを尽くし、良い試合をしたいと考えています。プロボクサーとして、ファンに喜んでもらえる試合がしたいですね」

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2022年2月26日のニュース