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尚弥が2年ぶり凱旋 12・14国内防衛戦決定「皆さんの前でできるので凄く気合が入っている」

[ 2021年10月30日 05:30 ]

日差しを背にファイティングポーズの井上(撮影・島崎忠彦)
Photo By スポニチ

 プロボクシングWBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(28=大橋)が29日、オンラインで記者会見し、12月14日に東京・両国国技館でIBF世界同級6位アラン・ディパエン(30=タイ)と防衛戦を行うと発表した。WBA6度目、IBF4度目の防衛戦で、国内では2年1カ月ぶりの試合。同じ興行でWBO世界ミニマム級1位の谷口将隆(27=ワタナベ)が同級王者ウィルフレド・メンデス(24=プエルトリコ)に挑戦することも発表され、ダブル世界戦として開催される。

 モンスターが2年1カ月ぶりに国内のリングに帰ってくる。直近2戦を米ラスベガスで闘った井上が国内で試合を行うのは、19年11月のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝のドネア戦以来。井上は「ようやく日本で試合ができることに喜びを感じている」と心境を明かし、「久しぶりにファンの皆さんの前で試合ができるので、凄く気合が入っている。何かを感じてもらえる試合にしたい」と意気込みを語った。

 4団体統一を目標に掲げ、年内に他団体王者との統一戦を希望していたが、WBC王者ドネア、WBO王者カシメロともに統括団体から指名試合を指示され、WBA上位ランカーとの交渉も入国後の隔離期間などの問題で合意に至らず。唯一、挑戦者として名乗りを上げたのがディパエンだったという。

 12勝(11KO)2敗と高いKO率を誇る強打者で、大橋秀行会長(56)は「好戦的でパンチも強い選手。スリリングな展開になるのは間違いない」と断言。井上自身は「まだ映像を見ていない」というものの、過去に3度対戦しているタイ人ボクサーについて「根性がある印象。油断せずに、しっかり対策を練りたい」と警戒。今後はスパーリングなど実戦練習を中心に仕上げていく予定だ。

 この試合をクリアすれば、来春には順当ならドネアかカシメロと統一戦が実現する可能性が高い。「そこに向けてのモチベーションと2年ぶりの日本での試合というモチベーションがある」。観客は収容人員の50%の5000人程度となる予定だが、ファン待望の凱旋マッチに井上の気持ちも高まっている。

 ≪ドネア&カシメロも12月に試合≫4団体統一を目指す井上の対抗王者2人も12月に試合を予定している。WBC王者ドネアは12月11日に米カリフォルニア州カーソンで暫定王者ガバリョと王座統一戦を、WBO王者カシメロは同じく12月11日に、UAEのドバイか英リバプールで同級1位バトラーと指名試合を行うと、海外メディアが報じている。井上を含む3王者が同時期に試合を行うため、来春に向けての交渉は、しやすい状況となっている。

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2021年10月30日のニュース