村田諒太、35歳誕生日に“ビッグな構想” 今秋にもゴロフキン戦へ「あとは僕が負けないこと」
プロボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(帝拳)が12日、35歳の誕生日を迎え、東京・神楽坂の所属ジムで取材に応じた。陣営は今秋にIBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(38=カザフスタン)との統一戦構想を明かし、一昨年12月23日以来、1年以上も試合がない村田はビッグマッチ実現を目指して“前進”を続けることを誓った。
コロナ禍で試合ができないまま迎えた35歳の誕生日。ジムが用意した特製バースデーケーキを前にした村田は、「言われて、“あっ、そうか”と思うぐらい。年齢的に引退へ刻一刻と近づいているので、普通の35歳よりは年齢は気にしているかもしれないけど」と笑った。
一昨年12月にスティーブン・バトラー(カナダ)に5回TKO勝ち。2020年は“カネロ”こと4階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)やゴロフキンとのビッグマッチを実現させるはずが、試合は何度も決まりかけては流れた。帝拳ジムの本田明彦会長は昨年4月にカネロ、同12月にゴロフキンとの対戦計画があったことを明かし、次戦については「2月を考えていたが、キャンセルした。今は4月か5月で会場を探している」とした。今後のコロナの状況や東京五輪開催可否で流動的な部分はあるものの、「9月にゴロフキンかな」と構想を話した。
村田自身は昨年10月末に千葉・成田で走り込み合宿を行い、12月からはスパーリングも再開した。1日6ラウンド、週3回のペースで、すでに100ラウンド超のスパーを消化。「集中力を切らさずに、いつでも試合ができる体はつくれた」と手応えを口にした。
今月5日付でスーパー王者に昇格。指名防衛戦の期限が9カ月から18カ月に延長され、最上位王者としか統一戦を認めていない他団体の王者との対戦の実現にもプラス材料となる。村田は「ビッグマッチの実現性が高まったと考えれば有意義。WBAが後押ししてくれたと捉えている」と歓迎し、「あとは僕が負けないこと。そこにたどり着けるかどうかは、次の試合にかかっている」と気合を入れた。
≪カネロとミドル級“2強”≫村田が統一戦を目指すIBF王者のゴロフキンはパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じた格付け)1位のサウル“カネロ”アルバレスと並ぶミドル級を主戦場とするスター。04年アテネ五輪銀メダリストで、10年8月にWBA世界ミドル級王座を獲得すると19度の防衛に成功。14年10月にWBC暫定王座、15年10月にはIBF王座を獲得し、3団体統一王者に。18年9月にアルバレスに敗れて王座陥落も、19年10月にIBF王座を再奪取した。通称はGGG(トリプルG)。
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