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清水聡が5度目防衛 1年ぶり再起戦で7回TKO勝ち 無観客も「懐かしい感じ」

[ 2020年7月16日 22:29 ]

 東洋太平洋フェザー級で、5度目の防衛に成功した清水聡(代表撮影)
Photo By 共同

 プロボクシングの東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ12回戦は16日、東京・後楽園ホールで行われ、ロンドン五輪銅メダリストで“ダイヤモンドレフト”の異名を持つ王者・清水聡(34=大橋)が挑戦者で同級14位の殿本恭平(25=勝輝)を7回2分10秒、TKOで下し、5度目の防衛に成功した。戦績は清水が9勝9KO1敗、殿本が9勝4KO3敗1分けとなった。

 スロースターターを自認する清水だが、1回にいきなり左ストレートをさく裂させてダウンを奪うと、さらに右フックでもダウンを奪う。「若い時ならラッシュに行っていた」という場面だったが、冷静に相手の表情などを判断。被弾覚悟で前に出続ける殿本を右ジャブで制し、7回に連打で挑戦者を棒立ちにさせてレフェリーストップで勝利を決めた。

 無観客での試合について、清水は「アマチュアの時の地方大会はそうだったので、懐かしい感じ」と表現。「コロナ禍の中で試合をさせてもらい関係者に厚くお礼申し上げます。ありがとうございました」と感謝した。

 昨年7月に1階級上のWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王者ジョー・ノイナイ(フィリピン)に挑戦したが、6回TKO負け。プロ9戦目で初黒星を喫し、両眼窩(がんか)底など4カ所を骨折した。1年ぶりの再起戦はコロナ禍もあり、対人練習などが制限される調整を強いられた。清水は「自分を見つめ直す時間になった」と振り返りつつ、「ボクシングを始めて、こんなにジムワークをやらない期間はなかった」といい、体のバランス面などを課題に挙げた。

 12年ロンドン五輪銅メダリストが敗戦から復活し、再び歩を進めた。大橋秀行会長は「WBOアジアパシフィック・フェザー級王者の森武蔵(薬師寺)が対戦したいと言っているので、実現させたい」と次戦もプランを明かした。

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2020年7月16日のニュース