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黒田、判定負けでIBF世界フライ級王者奪取ならず…6年ぶりの世界挑戦も実らず

[ 2019年5月13日 21:08 ]

IBF世界フライ級タイトルマッチ   〇(王者)モルティ・ムザラネ―(同級4位)黒田雅之● ( 2019年5月13日    東京・後楽園ホール )

<IBF世界フライ級ムザラネ・黒田>12R、ムザラネ(右)の右フックを食らう黒田(撮影・島崎忠彦)
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 ボクシングのIBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦は13日、東京・後楽園ホールで行われ、挑戦者で同級4位の黒田雅之(32=川崎新田)が王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)に0―3で判定負け。新元号「令和」での日本人新世界王者1号、川崎市のジムから初の世界王者を目指したが、実現できなかった。

 ジャッジの採点は112―116が2人、111―117が1人と大差をつけられた。

 2013年2月、WBA世界フライ級王者ファンカルロス・レベコ(アルゼンチン)に挑戦も判定負け。それから日本タイトル2階級制覇を達成する17年2月までに3敗を喫し、「どん底を見た。何度もボクシングを辞めよと思った」という。だが、ボクシングにしがみついた。現WBA世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)や前WBO世界フライ級王者・木村翔(青木)らとスパーリングを行い感じたこと。「世界王者になる選手と何が違うのか?」。その答えを見つけるためだった。

 新田渉世会長は精神的なもろさを課題に挙げ、深夜の呼び出しや突然の予定変更など“小さな意地悪”を重ねることで、想定外のことに動じない精神力を鍛え上げた。「6年前の自分とは違う自分を見せられる」。自信を持ってリングに上がった黒田だが、悪夢は再び繰り返された。

 ▼黒田雅之の話 ムザラネの方が細かいボクシングで、僕がやりたいことをやっていた。ボディーが当たっていたので(ペースが)落ちてくれるかと思ったが…。6年前と違って自分なりに力を出し尽くした感はある。

 ▼モルティ・ムザラネの話 防衛を果たせてうれしい。黒田選手もベルトが欲しいという気持ちが出ていて、いい試合ができた。(黒田の)パンチは重かったがダウンするようなものはなかった。

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