内山、メイウェザー作戦! V10へ無敗男の守備を手本に
WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦 スーパー王者・内山高志―同級7位・ジョムトーン・チューワッタナ
(5月6日 大田区総合体育館)
ダブル世界戦の予備検診が4日、都内で行われ、4選手全員異常はなかった。WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(35=ワタナベ)は前日の世紀の一戦を制したフロイド・メイウェザー流の高い守備意識で、10度目の防衛を目指すことを誓った。
「KOダイナマイト」の異名を持つ男がより興味を持って見ていたのは、意外にも攻撃的なパッキャオではなく、守備的なメイウェザーの方だった。前日の世紀の一戦を自宅でテレビ観戦した内山は「守備の方に目が行く。メイウェザーの集中力は凄い。あれだけパンチを打たれても、クリーンヒットをもらっていない」と感心しきりだった。
今回の挑戦者ジョムトーン(25=タイ)は遠距離からの攻撃も、ムエタイ仕込みの乱打戦も得意としている。油断すれば、その攻撃の餌食となる危険がある。柔らかい上体の身のこなしや鋭いステップを駆使して、12ラウンド通じて相手のパンチをかわし続けるメイウェザーの高い守備意識は内山にとっても手本となった。「自分の理想も打たせずに打つこと。それが実行できるように頑張りたい」と語ったように、今回は自慢の攻撃力に加えて、メイウェザー流の守りの意識を取り入れる構えだ。
体のサイズでは胸囲が昨年大みそかから2センチ大きくなった。身長、リーチがほぼ同じだったジョムトーンより11センチも大きい。「継続してトレーニングしているので、ちょっとずつ体力面やパワー面は上がると思っている」。35歳にして肉体は進化を続けている。渡辺均会長は「10センチ以上も胸囲が違うんだから、後半にその体力差が出る。最後は内山が仕留めると思う」とKO勝利に太鼓判を押した。
▼ジョムトーン 内山は大きく見えるけれど、問題はない。ビデオを見て、欠点は探っている。
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