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山中「GOD LEFT」さく裂!TKOで王座!

11R、エスキベル(奥)にTKO勝利した山中

WBC世界バンタム級王座決定戦

(11月6日 東京・代々木第2体育館)
 「GOD LEFT」が世界を制した。世界初挑戦の山中慎介(29、帝拳)が、クリスチャン・エスキベル(26、メキシコ)をダウンの応酬の末に11回1分28秒にTKOで下し、王座を獲得した。会場の照明が消えるアクシデントの直後に、抜群の威力を持つ左ストレートで決着。夢だった緑のベルトを手にした。日本人の現役世界王者は過去最多の8人となった。

 大和心トレーナーの肩の上に乗った山中の腰には、緑のベルトが巻かれていた。「最初は夢で、途中で目標に変わって、最後は絶対、獲るってなったベルト。本当にうれしい」。

 自ら「GOD LEFT(神の左)」と名付けた左ストレートは世界でも輝いた。2、5回にエスキベルをぐらつかせ、6回にダウンを奪う。7回もコーナーに追い詰めたが、逆に右をもらってダウンした。しかし、冷静さは失わなかった。

 南京都高3年の時、後に高校6冠を制し、現在は同門の粟生を下して国体王者となった。「粟生に最後に勝った日本人」として始まったプロキャリアは8戦目まで6勝2分け。KOはわずか2つだった。「おい、朝飯は何食べた?」。試合中、緊張で何を言っても「ハイ!」しか言わない山中に、大和トレーナーが聞くと「ハイ!」。アマ時代から強打で知られた左は、沈黙していた。

 だが、緊張を克服して「冷静になった」9戦目から8連続KO勝利を重ねた。今回の試合は、減量苦による王座返上を公言していたノニト・ドネア(フィリピン)が、多忙を理由に返上届を出さなかったため、王座決定戦か指名挑戦者決定戦かが直前まで未定だった。試合2日前に王座決定戦に昇格したが、動揺はなく、逆に「よし!」と気持ちが前に向いた。

 試合でも冷静さが生きた。7回にダウンしたが「相手は自分の打ち終わりしか狙っていない」と読み、その後の無謀なラッシュを控えた。11回の突然の消灯による約3分の中断でも「相手が座っていた。いつ心が折れるかだけ」と見切った。直後に左ストレートで右目を強打して戦意を喪失させ、TKOにつなげた。

 97年に辰吉丈一郎がシリモンコン(タイ)を下して王座に復帰した試合に興奮し、小・中学と続けた野球からボクシングに転向。プロでは長谷川穂積(真正)が憧れだった。その2人が巻いていたバンタムの緑のベルトが今、自分の腰にある。「それに恥じないように強くなる」。大和トレーナーが「日本刀の切れ味」と評する左ストレートは、脇がわずかに開いただけでも威力が半減するという。その左に冷静さという「心」を込めて世界に上り詰めた山中には、「神」の領域に近づける作業が待っている。

 ◆山中 慎介(やまなか・しんすけ)1982年(昭57)10月11日、滋賀県生まれの29歳。南京都高でボクシングを始め、3年時に国体で優勝。専大では主将。06年1月にプロデビュー。昨年6月に日本バンタム級王座を獲得し、今年3月に初防衛成功。1メートル70.5、左ボクサーファイター。独身。

[ 2011年11月7日 06:00 ]

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