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しずちゃん本気、ロンドン五輪に殴り込み!

[ 2011年5月10日 06:00 ]

すっかりボクサーの顔になった山崎静代はお笑いの舞台からロンドン五輪へ殴りこみをかける

 日本アマチュアボクシング連盟は9日、ロンドン五輪(来年7月27日開幕)に向けた女子第1次強化合宿(14、15日、兵庫県西宮市)の会見を大阪市内で開き、強化メンバーに選ばれている、お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと山崎静代(32)も出席。3階級のうち最重量のミドル級での五輪出場を目指し「命がけでやりたい」と抱負を語った。

 決して冗談ではない。しずちゃんではなく山崎としてロンドン五輪を目指す。テレビカメラ9台、報道陣50人以上が集まる中「最初で最後のチャンス。命をかけて頑張りたい」。静かな口調に決意を込めた。

 漫画「あしたのジョー」に影響され、4年前から始めたボクシング。タレント業との両立で多忙を極める中、沖縄や奈良のジムに“出稽古”を敢行するなど毎日3時間以上の練習を重ねてきた。昨年3月には全日本選手権に出場し、ヘビー級王者に認定された。それから1年。ミドル級で出場するため5キロ減量して1メートル82、75キロになった。ボクシングを始めてからは15キロもやせた。家族の反対もあったが、涙を流し「続けさせて」と懇願。周囲への感謝の思いを形にするため「レベルも低いし鈍くさいけど一生懸命やりたい。恩返ししたい」と意気込んだ。

 日本連盟の強化担当者は「スタミナが魅力。ディフェンス面に課題は残るが才能を持った選手。可能性はある」と評価。指導に当たる梅津ボクシング倶楽部の梅津正彦トレーナー(42)も「男性相手のスパーなどにも真しに打ち込んでいる」と目を細める。

 ミドル級で強化合宿に参加するのは2人だけ。ウエルター級などから階級を上げる選手を含めロンドン五輪に向けたライバルは4、5人となる。合宿ではジャッジをつけて2分4ラウンドのスパーリングに挑戦する。初めてとなる勝敗を決める実戦に向け「とにかく勝ちたい」と言い切った。

 「漫才では受け身だけどボクシングでそれはダメ。相手を無視して殴りかかっていくというのを相方で練習したい」。山ちゃんこと山里亮太を練習台にする“秘策”を披露したときだけ、しずちゃんの顔に戻っていた。

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2011年5月10日のニュース