矢野燿大氏 近本光司の三盗&森下翔太の走塁 “機動力”というより“判断力”の勝利

[ 2025年10月16日 01:15 ]

セCSファイナルステージ第1戦   阪神2―0DeNA ( 2025年10月15日    甲子園 )

<神・D>6回、近本は三盗を決める(撮影・北條 貴史)
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 【矢野燿大 視点】短期決戦はワンプレーで一気に流れが変わる。6回1死二塁からの近本の三盗が勝利を引き寄せた。森下への初球に素晴らしいタイミングでスタートし、チャンスを広げた。近本をはじめ一塁ベースコーチの筒井コーチなど全員の準備力が成功を導いた。

 東は走者一塁ではけん制もうまいし、クイックも速い。狙うなら三盗。しかも初球にスタートした近本の判断はさすがだった。1死三塁としたことで、東は動揺し、内野は前進守備。ヒットゾーンが広くなったところで森下が中前に先制打。一つの走塁で攻撃も線になった。

 中野もこの回、厳しいコースの球でバントを決めていた。森下、佐藤輝、大山とクリーンアップに注目が集まる阪神の攻撃だが、近本と中野の1、2番こそが、タイガースの野球には欠かせないものになっている。近本は相手にとっては実に嫌で、味方にとっては心強いトップバッター。ファイナルS初戦で、その本領を発揮した。

 佐藤輝の中前打で一塁から三塁に進み、三本間に挟まれても粘って、佐藤輝の三進を助けた森下の走塁も見事だった。常に相手の守備位置、そして打球方向を確認していた阪神の総合力が表れた。機動力というより、判断力の勝利だったと感じた。 (スポニチ本紙評論家)

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