“榎本喜八の壁”を超えたロッテ・西川 リーグ新人記録にも「あと2」

[ 2025年9月27日 08:00 ]

ロッテ・西川
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 今シーズン、何度も「榎本喜八」という名前を目にし、何度も文字にしてきた。早実からロッテの前身である毎日にテスト入団。1年目の1955年に139試合に出場して490打数146安打で打率・298、16本塁打、67打点と活躍し、新人王を獲得した名選手だ。

 18年のプロ生活で通算2314安打を放ち、首位打者2回、ベストナイン9回と数々の栄誉を手にしている。現役を引退したのは72年で、筆者は当時8歳。地方では巨人戦しか放送されないような時代だったため、残念ながら全く記憶がない。ロッテが最下位に沈む中、ドラフト1位の西川史礁(22)や高卒2年目の寺地隆成(20)が活躍したことで、数々の新人記録や球団記録を打ち立てた往年の名選手がクローズアップされることになった。

 “榎本喜八の壁”は高いが、西川が1年目の榎本の記録を超えたのが二塁打の数だ。現在27本で、榎本の1年目の24本を上回った。現在パ・リーグトップに立ち、リーグ新人記録にも「あと2」と迫っている。西川は二塁打が多いことについて「左中間や右中間、左翼線や右翼線といった二塁打もありますが、相手のちょっとした隙というか、常に次の塁を狙っているので、そういう部分の積み重ねもあると思います」と自己分析。打撃技術だけでなく、常に高い意識でプレーしていることが二塁打量産につながっている。

 26日時点で102試合に出場して394打数111安打の打率・282、3本塁打、37打点。残り6試合で23打席立てば、規定打席にも到達する。マルチ安打は37度を数え、猛打賞8度は「ミスターロッテ」と呼ばれた有藤通世を上回り、球団新人歴代3位タイ。さらに補殺数9は両リーグトップと、守備でも活躍。強肩ということが周知され、相手チームが次の塁を狙うことへの抑止力となっており、9補殺という数字以上に貢献度は高いといえるだろう。

 オープン戦で打率・410の好成績を残し、開幕から5試合連続安打と好スタートを切った。だが、すぐに“プロの壁”にぶち当たった。厳しい内角攻め、そして外角低めへの変化球に苦しみ、打率1割台に低迷した。2度の2軍調整で「詰まることを恐れない打撃」を身につけ、6月13日に1軍に復帰すると、そこから新人王の有力候補に浮上する快進撃を続けている。

 今月20日から24日にかけて17打席ヒットが出なかった。1軍再昇格後に3試合連続無安打は初めて。西川は「ちょっと考えてしまう自分もいたんですけど、自分を信じてやってきたことをやるだけだなと」と切り替え、24日の西武戦で猛打賞、翌25日のオリックス戦でもマルチ安打と再び快音を響かせ始めた。残り6試合もロッテの背番号6から目が離せない。(ロッテ担当・大内 辰祐)

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