阪神・糸原健斗 代打で決勝打「ずっとチームに迷惑かけていたんで良い仕事ができて良かった」

[ 2025年8月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神5-4中日 ( 2025年8月19日    京セラD )

<神・中(16)>6回、右翼線に適時打を放った糸原(撮影・岸 良祐)
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 阪神・糸原健斗内野手(32)が19日、中日戦(京セラドーム)で同点の6回に代打で右前に決勝打を放った。6月13日楽天戦以来の安打が今季初の適時打になり、5―4で勝利に導いた。2軍落ちを経験した悔しさを晴らすとともに、チームの泣きどころである代打成功率向上に一役買った。若手中心の先発メンバーで臨み、最後はベテランが大仕事。貯金を今季最大26に増やし、優勝マジックも一つ減らして21とした。

 フレッシュな空気にあらがうように、ベテランの気迫と執念が試合を決めた。6回に代打・糸原が決勝打。久々に響かせた快音でチームを勝利に導いた。

 「ずっとチームに迷惑かけていたんで良い仕事ができて良かった」

 一塁ベンチでわがごとのように喜ぶ仲間へ向けて「気持ちが勝手に出た」と雄叫びを上げながら右手でガッツポーズした。それだけ気持ちの込めた打席、欲しかった一本。出番は同点の6回2死一、三塁でやってきた。

 「あの場面で使ってもらったので何とか結果が出て良かった」
 2番手右腕・藤嶋に2球で追い込まれながらも4球目のスプリットに食らいついた打球は二塁手の後方に落ちる右前適時打。切り札として送り出した藤川監督も珍しく感情あらわに、一塁上の背番号33に向けて拳を突き上げた。

 「一打席、一球しかないし、その中で結果が出てチームが勝てたことがうれしかった」

 実に6月13日の楽天戦で右前打を放って以来、自己最長の16試合、24打席ぶりの安打は今季初のタイムリーとなった。約2カ月、遠ざかった「H」のランプ。どんな苦境も練習量で打開してきた男が6月には「気分転換に」と新人時代に身につけた赤のリストバンドを付けて打席に立ったこともあった。がむしゃらに、欲し続けてきた一本が、最高の場面で出た。

 代打稼業は3年目でも“慣れ”はない。「代打は相手のリリーフエース、セットアッパーと対戦することが多い。簡単に打てないし、どれだけ悔いなく準備をできるか」。ルーティンのホームゲームでの早出練習は、数時間先に待つ“1打席勝負”へスイッチを入れる時間でもある。

 この日は高卒3年目の井坪、同4年目の中川がスタメンに名を連ねる中、11月に33歳になる9年目のいぶし銀が存在感を発揮。チームとしての代打成功率は試合前の時点で・186のリーグ5位も、経験豊富なベテランが記録した23年9月10日の広島戦以来となる勝利打点に意味がある。

 「残り試合たくさんチームに貢献できるようにまた頑張っていく」。マジック21としたリーグ優勝へ、渋く輝く“ラストピース”が加わった。(遠藤 礼)

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