【高校野球】関東第一の二刀流・坂本 完投&ソロ含む4安打!天国の両親に甲子園で「優勝する姿を」

[ 2025年7月18日 05:00 ]

第107回全国高校野球選手権 東東京大会3回戦   関東第一5―1城西 ( 2025年7月17日    都営駒沢 )

<関東一・城西>3回、無失点に抑え吠える関東一・坂本(撮影・大城 有生希)
Photo By スポニチ

 第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の地方大会は17日、25大会で158試合(継続試合含む)が行われた。東東京大会では昨夏甲子園準優勝の関東第一が城西を5―1で下し4回戦進出。坂本慎太郎外野手(3年)が右越えソロを含む4安打をマークし、投げては9回5安打1失点、11奪三振で完投した。西東京大会では前日に継続試合となった一戦で、明大八王子が創価に7―5で競り勝った。

 天国の両親に喜んでもらいたい。その一心だった。5―1で迎えた9回。2死一、二塁のピンチで坂本は「一番集中力が上がった」とギアチェンジ。最後の打者から11個目の三振を奪い、吠えた。122球を投げ切り無四球で1失点完投。打っては7回に右越えソロを放つなど、4安打1打点と投打二刀流の活躍を見せた。

 「自分の楽しんでいる姿、今日みたいな野球を見せられたらいいな。お父さんも常に見てくれているので」

 突然の別れだった。昨年11月下旬に父・三男さんが倒れ入院した。病院を訪れた際には「意識がない状態だったので、いつお父さんが目を覚ましてもいいように、自分はそばにいよう」と声をかけ続けた。しかし、12月10日の昼ごろ、三男さんは亡くなった。75歳だった。大好きな父との別れに泣き崩れた。小4時に母を亡くしており、現在は姉・良子さん(43)、兄・龍馬さん(34)らに支えられながら過ごす日々。「お兄ちゃん、お姉ちゃんに支えられて今は野球ができている」と感謝を胸にプレーする。

 全国制覇するまで負けるわけにはいかない。昨夏は甲子園決勝まで進むも京都国際に1―2の惜敗。最後は一打逆転サヨナラの好機で坂本が空振り三振に倒れ試合が終わった。「去年の甲子園では積極的になれなかった」と悔しさが残る。それでも、スタンドで観戦していた父からは「(甲子園の決勝でプレーすることは)凄いことなんだぞ。東大に行くよりも難しいことなんだ」と励まされた。天国にいる両親、支えてくれるきょうだいへの思いはつきない。「野球はお父さん、お母さん、家族に感謝を伝えるもの。もう一度甲子園に出て、優勝する姿を見せたい」。U18高校日本代表候補にも選ばれた二刀流。坂本の恩返しの夏は、始まったばかりだ。(小林 伊織)

 ◇坂本 慎太郎(さかもと・しんたろう)2007年(平19)5月1日生まれ、千葉県野田市出身の18歳。中央小では松戸柏リトルリーグ、野田一中では取手リトルシニアに所属。憧れの選手は投手はカブス・今永、打者はソフトバンク・近藤。50メートル走6秒3、遠投100メートル。1メートル70、65キロ。左投げ左打ち。

 ▼坂本の姉良子さん 慎太郎には野球があって本当によかった。父の葬儀の際、小学校や中学校の時の仲間がたくさん来てくれて…。野球のつながりで慎太郎は支えられているなって。最後の夏なので頑張ってほしい。

続きを表示

この記事のフォト

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

野球の2025年7月18日のニュース