阪神・森下 タッチを2度“甲斐くぐった”神業決勝ホーム!巨人戦14戦で10勝は史上2番目のスピード

[ 2025年7月3日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-0巨人 ( 2025年7月2日    甲子園 )

(6)<神・巨(14)>8回、大山の適時内野安打で本塁に突入する森下(左)(撮影・中辻 颯太)
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 阪神・森下翔太外野手(24)が、2日の巨人戦で“神業V生還”を果たし、虎の子の1点をもぎ取った。0―0の8回2死一、二塁から、大山悠輔内野手(30)の遊撃強襲安打の間に、二塁から一気に本塁へ突入。タイミングは完全にアウトだったが、捕手・甲斐のタッチを2度もかいくぐった。これで今季の巨人戦は14試合目で10勝に到達。13試合で到達した1962年に次ぐ歴史的スピードとなった。 目の前にあるホームベースに、森下は懸命に手を伸ばし続けた。

 「1回目の(甲斐の)タッチのときは、甲斐さんが横にズレたのが見えた。自分も(1回目は)ホームベースにタッチしたかわからなかったが、確実に(甲斐に)触れられてなかったので、何とかあきらめずに、もう一回(ベースを)触りに行ったという感じです」

 最初のクロスプレーではスライディングに急ブレーキを掛けて甲斐から逃げ、本塁を“通過”しながらも屈しない。2度目の挑戦では、はいつくばって左手でベースタッチすると見せかけ、甲斐がタッチを試みた瞬間にその左手を引っ込めながら、右足を軸にクルリと回転。天を仰ぎながら、最後は右手をベースに滑り込ませた。頭で考えながらのプレーではない。24歳の本能が、決勝点を生んだ。

 「必死だった。何とかホームベースを触る、ということだけを意識した。とっさの判断ですし、何とか、本当に1点ゲームだと思った。本当に良かった」

 0―0の8回。2死から森下が奪った四球で、ドラマは幕を開けた。佐藤輝も四球で続き、大山は強烈な遊撃へのゴロ。これがイレギュラーし、泉口の体に当たり大きく跳ねた。この瞬間、田中三塁ベースコーチは森下に本塁突入を指示した。

 「田中コーチが腕を回しているのが見えて、“多分イレギュラーかエラーしたな”と」

 予感は的中した。カバーした二塁・吉川からの本塁返球が一塁側へのショートバウンドに。タイミングは完全にアウトも、若虎の逃亡劇が最高の結末を見た。一度はアウトのコールも、約3分半のリプレー検証の末、判定は覆った。背番号1は派手なガッツポーズを繰り返し、感情をあらわに。それほどつかみ取りたい1点だった。

 「あんなホームのクロスプレーは初めて。審判の判断が全てだが、良かったかな」

 田中コーチからも「森下がよく走ってくれた」と称賛された“忍者ラン”。豪快な一発も超絶な美守もない。ワンチャンスをモノにし、今季の巨人戦14試合目で早くも10勝目に達した。13試合目で到達した62年はリーグ優勝しており、吉兆のG倒。主砲が示した1点への執念は、次なる白星へとつながる。(八木 勇磨)

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