【2025スポニチ調査ファイル(11)】玉野光南・石井稜馬 隠し玉候補 直球はプロ級の回転数とキレ

[ 2025年7月1日 05:30 ]

今春の公式戦登板ゼロながら、プロのスカウトから熱視線を送られる玉野光南の石井稜馬(撮影・長嶋 久樹)
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 アマチュア野球の有力選手をリサーチする「スポニチ調査ファイル」第11回は、玉野光南(岡山)の最速141キロ左腕・石井稜馬(3年)を調査する。全国的には無名と言える存在ながら、NPB12球団のスカウトが視察を済ませた今秋ドラフトの「隠し玉候補」。その原石の魅力を探るべく、岡山の公立校へと会いに向かった。

【動画】岡山の公立校 無名エースにスカウト熱視線!玉野光南・石井稜馬から目が離せぬ理由

今春公式戦登板はゼロだった。それでもNPBスカウトからひそかに注目を集める左腕が、岡山の公立校に潜んでいる。春夏通算5度の甲子園出場を数える玉野光南でエースとして君臨する石井だ。

 最速141キロの直球は見るからに切れがある。「少年野球のころから“球速よりも速く感じる”と言われてきました」。直球の投球回転数は、NPB投手平均が2200とされる中、平均2200~2300、最高2400を計測する。投球フォームは軸足の左足一本で真っすぐ直立してから始動し、左腕が体に巻き付くようにして遅れて出てくる。この出どころの見えづらさと球威が掛け合わされ、140キロ前後の直球でも打者を差し込むことができている。

 今春の公式戦未登板は故障が原因だった。3月に発症した腰痛の影響で、今春に出場した中国大会にも登板できなかった。「“焦ってもいいことはない”との指導者の言葉を信じてやってきました」。対外試合登板は今月中旬の練習試合までずれ込んだ。その復帰戦にNPB6球団のスカウトが集結。リハビリ期間が長引いても、プロからの注目度が下がることはなかった。

 今秋にはプロ志望届を提出する予定。その原動力には家族への強い思いがある。中3冬に母・真由さんが脳腫瘍で他界。感謝を示すべく、昨秋に新調したグラブに「家族を甲子園へ」と刺しゅうを入れた。「家族は野球が好きなのに、春は自分の姿を見せられなかった」。最後の夏は、話題が天国まで届くほどの旋風を狙っている。 (河合 洋介)

 ◇石井 稜馬(いしい・りょうま)2007年(平19)10月9日生まれ、岡山県吉備中央町出身の17歳。小2から賀陽Jr.BBCで野球を始めて投手や外野手を務める。加賀中では軟式野球部に所属。玉野光南では1年春に背番号20でベンチ入りし、2年秋から背番号1。50メートル走6秒5。1メートル77、78キロ。左投げ左打ち。

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