【1979年センバツ ドカベン世代】浪商の黄金バッテリー、史上初サイクルの箕島・北野、小早川、岡崎…
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第96回選抜高等学校野球大会(センバツ)は3月18日に開幕する。今大会は一般選考29校、21世紀枠2校、神宮大会枠1校の計32校が選考され、13日間の熱闘を繰り広げる。早春のセンバツは世代を代表するスター選手たちが最上級生で迎える大舞台でもある。「〇〇世代」として春の甲子園を沸かせた選手たちの特集。第3回は1979年の「ドカベン世代」。(構成 浅古正則)※敬称略
■香川伸行・牛島和彦(浪商)
1回戦、大阪の古豪・浪商は愛知高校と対戦した。8回、4番・香川伸行が中堅左へ弾丸ライナーのホームラン。1メートル70、95キロ。愛称は「ドカベン」。水島新司氏が1972年から週刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載していた野球漫画の主人公のニックネームだ。転がるようにダイヤモンドを回るユーモラスな姿でスタンドを沸かせた。イケメンエース・牛島和彦が2安打1失点で完投勝利。地元の黄金バッテリーの人気が沸騰した。
2人の出会いは香川が大体大付中学3年時の大阪府中学校野球大会。準々決勝で牛島和彦がいる大阪・大東市立四条中学と対戦した。試合は延長13回、香川が勝つのだが、同大会の2回戦で完全試合を演じていた牛島の好投が香川の目に焼き付いていた。それから3年、名門・浪商で最終学年となった2人が優勝候補として早春の甲子園に立っていた。2回戦の相手は前年夏の準優勝校・高知商。ドカベン人気はすさまじく平日の第1試合ながらスタンドは4万人近い観衆で埋まった。高知商のエースは大会NO・1左腕の森浩二。初回1死一、三塁。香川の犠飛で先制した。だがこの試合の主役はもう一人のスター牛島だった。強打の高知商相手に6安打8奪三振。9回失策で1点差に迫られたが自責0。プロスカウトの視線を釘付けにした。準々決勝は川之江(愛媛)に延長13回サヨナラ勝ち。魂の221球。4強をつかみとった。準決勝、東洋大姫路(兵庫)戦では香川が左翼へ甲子園2号。24年ぶりのセンバツ決勝進出を決めた。
決勝戦は秋の近畿大会でコールド勝ちしていた箕島(和歌山)が相手だった。だが牛島は4連投。限界だった。壮絶な打ち合い。1点を追う7回、浪商は同点とした直後に香川の右翼線二塁打で再び勝ち越した。だがその裏再逆転…。1点ビハインドの8回牛島は2死二塁のピンチを招き打席に箕島の4番・北野敏史を迎えた。第4打席に同点弾を放っていた北野はこの打席センバツ史上初のサイクル安打に王手をかけていた。浪商・広瀬監督の指示は敬遠だったが牛島が伝令の選手を「投げてんのはオレや。黙って見ておけっていってこい!」と怒鳴りつけ拒否。結果は右中間二塁打を打たれ致命的な失点。北野にサイクル安打を献上した。「負けて整列するじゃないですか。その時に誰彼なしに“オイ、もう一回ここに帰ってこようぜ”っていうたんです」と香川。浪商は4カ月後、18年ぶりの夏の甲子園に出場した。初戦から牛島の劇的な9回2死からの同点弾などで勝利を重ねたが準決勝で池田(徳島)に敗退。深紅の大旗にも手が届かなかった。同年秋、香川は南海(現ソフトバンク)2位、牛島は中日に1位指名された。
■石井毅、嶋田宗彦(箕島)
2年前の優勝校である箕島は3度目の紫紺の大旗を狙っていた。軸になるのは石井毅―嶋田宗のバッテリー。前年のセンバツからスタメンに名を連ね石井毅は2年生の春夏で甲子園5勝。嶋田宗も強打の捕手として2大会で24打数10安打の成績を残している。実績、経験は牛島―香川のバッテリーを凌駕していた。2回戦から登場。下関商(山口)相手に石井毅が4点を失ったが嶋田宗はじめ先発全員15安打で大勝した。準々決勝はバントをからめる効率のいい攻撃で倉吉北(鳥取)を撃破。準決勝PL学園(大阪)戦では延長10回、暴投で石井毅がサヨナラのホームを踏んだ。決勝では石井毅が7失点しながら嶋田宗の2打点などで牛島を沈め3度目の春制覇を成し遂げた。箕島は夏も最強バッテリーの活躍で公立高校としては初の春夏連覇を達成した。石井毅、嶋田宗はそろって地元の住友金属入り。82年都市対抗で優勝している。石井毅は82年西武3位。嶋田宗は84年ロサンゼルス五輪で金メダルを獲得した後、同年阪神に4位指名される。
■小早川毅彦・山中潔・阿部慶二(PL学園)
前年夏優勝のPL学園は夏春連覇を目指していた。5番・一塁は小早川。6番・捕手の山中もプロ注目の選手だった。1回戦の中京商。1点を追う8回2死から同点とすると小早川が左前に勝ち越し適時打。続く山中が右越えに1号2ランを放ち逆転勝ちした。2回戦も宇都宮商(栃木)相手に劇的な勝利をつかんだ。初回1点を先行されるもその裏、小早川が2ラン。終盤まで4点リードされるも8回に追いつき延長10回サヨナラ勝ちした。準々決勝、尼崎北(兵庫)戦では恐怖の7番・阿部が大会新記録となる3号を放った。準決勝で箕島に敗退。夏春連覇の願いはかなわなかった。夏は大阪大会決勝で浪商に敗れた。山中は同年秋広島4位。小早川は法大を経て83年広島2位。阿部は亜大(中退)ヤマハ発動機を経て83年広島6位。
■岡崎郁(大分商)
エース&4番の岡崎は1回戦作新学院(栃木)相手に好投。9安打を浴びながら粘って1失点完投勝利。同点で迎えた8回、決勝スクイズを決めたのも岡崎だった。2回戦では東洋大姫路(兵庫)に4回途中KOされた。打っては2試合6打数2安打2打点だった。夏は遊撃手として出場。8強に進出するも準々決勝で横浜商(神奈川)に敗れた。同年秋巨人3位。
■森浩二(高知商)
前年夏の準V腕、森は1回戦から大苦戦。八代工(熊本)相手に6安打3失点。延長11回かろうじてサヨナラ勝ちした。2回戦は浪商に1点差負け、甲子園を去った。登板はなかったが2年生の中西清起(83年阪神1位)が6番右翼で先発出場。2試合で9打数3安打だった。夏は高知大会準々決勝で安芸に敗退した。森は同年秋阪急(現オリックス)2位。
【1979年選抜に届かなかった“ドカベン世代”の主な選手(秋季大会成績)】仁村徹(上尾=埼玉県大会敗退)栗山英樹(創価=東京都ブロック予選決勝敗退)正田耕三(市立和歌山商(現市和歌=和歌山県大会準々決勝敗退)長嶋清幸(静岡県自動車工=現静岡北=静岡県大会敗退)
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