阪神・岡田監督が秋季キャンプ合流即見つけた原石 育成・野口を高評価「リストワーク使えていた」

[ 2023年11月12日 05:15 ]

<阪神秋季キャンプ>ロングティーをする野口(撮影・須田 麻祐子)
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 連覇へ向けて本格始動だ!阪神岡田彰布監督(65)が11日、高知県安芸市での秋季キャンプに初合流した。屋外フリー打撃で90スイング中、19本の柵越えを放った来季2年目を迎える育成・野口恭佑外野手(23)を高評価。2年連続日本一をかなえるために不可欠な「野手の新戦力」の第1号に急浮上した。

 岡田監督の視線をくぎ付けにした選手がいきなり現れた。今季1年目、しかも育成の野口だ。屋外フリー打撃では90スイング中、柵越えはこの日のチーム最多となる19本。南国の強い日差しを浴びながら、打球は面白いように左翼フェンスを越えた。指揮官は非凡な素質を感じさせるスイングを感心した。

 「1人おったなあ。野口なあ。野口だけやな。リストワークを使えていたのは。だから遠くに飛ばせるわな。そんなに力を入れてないで、あれ。ああいうのは、自分でつかんだのかどうかは知らんけど、できるんよなあ」

 現役通算1520安打を放った名手には持論がある。

 「150キロに対して強く振るだけじゃあかん。リストを使って、ポーンとスピンがかかるわけやからな。力いっぱい振ったからって、遠くに飛ばせるわけやないんやから」

 自身は早大時代につかんだという打撃の極意。手首をうまく使う感覚さえつかめば、「ボールの速さを利用して打てる」と断言する。1軍での活躍に不可欠な「直球へ強さ」を支える高等技術といえる。そのテクニックを、これまで映像でしか見たことがなかった1年目の育成選手が備えているとあって、「体のデカさとか関係ないよ」と目を細めた。

 予期せぬ高評価を受けた野口は目を丸くした。「いつもそういうことで名前を呼ばれたことがないのでうれしいです」。九産大を経てタテジマに袖を通した今季はウエスタン・リーグで打率・303、6本塁打、18打点の好成績を残した。趣味が筋トレで、入寮時にダンベルを持ち込んだ1メートル80、88キロの“筋肉マン”は本来はホームランバッターではなく、連戦やハードな練習が続くとパフォーマンスが落ちる課題が残るものの、打撃センスそのものは球団内で認められている。初めて岡田監督に打撃を披露し「いつもと違う緊張感というか、そういうのを感じた」と背筋を伸ばしながら、自分を売り込むことに成功。早くも支配下昇格が現実味を帯びてきた。

 岡田監督は、2年連続日本一を成し遂げる条件に「野手の新戦力が必要」と掲げた。発掘を最大のテーマとして足を延ばした高知で、視察初日にダイヤの原石と遭遇。来年へ向けて幸先いいスタートを切った。 (倉世古 洋平)

 ◇野口 恭佑(のぐち・きょうすけ)2000年(平12)7月17日生まれ、長崎県出身の23歳。創成館では1年秋から外野手でベンチ入りし、3年春夏の甲子園出場。九産大では1年春からベンチ入りし、4年春に外野手のベストナイン。22年育成ドラフト1位で阪神入団。1年目の今季は2軍67試合で打率.303、6本塁打、18打点。1メートル80、88キロ。右投げ右打ち。

《昨年は村上&桐敷を評価》
 ▽[阪神]岡田監督、秋季キャンプでの発掘 

 ★07年 キャンプ初日の10月30日、ブルペン視察で2年目・岩田を「やる気、気持ちがね(伝わってきた)」と評価。打撃投手を務めた11月4日には「つかんだ感じするよな」と躍進を予言。岩田は翌08年にプロ初勝利を含むキャリアハイ10勝。

 ★22年 07年以来の参加。初日の11月2日、直球限定のブルペン投球で2年目・村上を「ボールに力があるよな」、1年目・桐敷には「1軍で投げた投手は違う」と絶賛。翌23年、村上は開幕から31イニング連続無失点のセ・タイ記録。4月22日中日戦で完封のプロ初勝利はじめ、10勝で優勝に貢献。防御率1.75で初タイトル。桐敷も救援27試合で無傷の2勝14ホールド、防御率1.79。

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