巨人・松田宣浩が今季限りで現役引退 球界の元気印40歳「熱男」ソフトBと計18年 今季出場11試合

[ 2023年9月27日 23:21 ]

巨人・松田宣浩
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 巨人・松田宣浩内野手(40)が今季限りで現役を引退することが27日、分かった。近日中に会見を行う。ソフトバンクで一時代を築き、2度のWBC出場や19年のプレミア12では世界一にも貢献。現役にこだわって今季から巨人に加入したが、出場は11試合にとどまっていた。ファンから「熱男」の愛称でも親しまれたベテランが、18年間の現役生活に別れを告げる。

 グラウンド内外で球界を盛り上げてきた松田が、現役を引退する決意を固めた。今季も大半を2軍で暮らしたが「ジャイアンツに来て、いろいろな若い選手ともやれているのは本当にプラスです。本当に毎日、勉強になることしかない」と前向きに語っていた男が、人生の次のステージに進む。

 「40歳までやりたい」との思いで昨オフにソフトバンクから巨人に移籍。18年目の今季はキャンプから若手に交じって大声を張り上げ、アーリーワークから元気な姿を見せていた。開幕1軍入りも4月に2軍落ち。それでも決して腐ることはなかった。8月29日に1軍再昇格し、同31日の広島戦(岐阜)では「6番・一塁」で初のスタメン出場。無安打に終わったが、好守と犠打でチームの勝利に貢献した。高校時代を過ごした岐阜でのプレーに「プロ野球で帰ってくるとは思わなかった。兄家族も来ていたのでジャイアンツのユニホームでプレーしている姿を見てくれて良かった」と話していた。

 明るい性格でホームランを放った際に行う「熱男ポーズ」はファンにも浸透。301本塁打の豪快な打撃が持ち味だったが、三塁守備でも史上最多の8度のゴールデングラブ賞を受賞。特にスローイングの安定感が光った。ソフトバンクの最終年だった22年も1軍は43試合で、今季もここまで11試合のみ。それでも2軍では若手と積極的にコミュニケーションを図り、遠征先では食事に誘ってアドバイスも送った。ドラフト1位の浅野が「自分よりも(打撃フォームの)動画を見てくれた」と感謝するなど、よき兄貴分でもあった。

 ここまで積み上げた安打は1832安打。常にひたむきなプレーで盛り上げ、WBC、プレミア12でも日の丸のために身をささげた。40歳になってもチームの元気印であり続け、ファンに愛された松田が、現役生活に幕を下ろす。

 ◇松田 宣浩(まつだ・のぶひろ)1983年(昭58)5月17日生まれ、滋賀県出身の40歳。中京(岐阜)から亜大を経て、05年大学・社会人ドラフト希望枠でソフトバンク入団。11、13~19年にゴールデングラブ賞、18年にベストナインを受賞。通算301本塁打は西武・中村、巨人・中田翔に次ぎ現役3位。昨オフに巨人移籍。今季は11試合に出場して打率・071。13、17年WBCと15、19年プレミア12の日本代表。愛称はマッチ。1メートル80、86キロ。右投げ右打ち。

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