草野「僕でいいの?」借りたスーツで会見に

[ 2009年6月30日 06:00 ]

球宴初選出のガッツポーズに照れる草野大輔

 【球宴ファン投票】球団旗の前で楽天・草野が大照れした。「こんなん、入団会見以来だよ。恥ずかしー。32歳にもなってガッツポーズしちゃったよ」。こんな喜びもあっていい。32歳、プロ4年目での球宴初選出。しかも、登録の内野ではなく外野での出場に自然と笑みがこぼれた。

 「華やかな場所なんでねえ。僕みたいな地味な選手がいていいのかなと。しかも外野手。困ったもんですね…」
 2月の沖縄・久米島キャンプで右ふくらはぎ肉離れを起こし、開幕は出遅れた。だが、5月25日の横浜戦(横浜)で打率・402で規定打席に到達すると、ここまで打率・370とパ・リーグのトップを快走中。野村監督が「天才」と呼ぶ打撃がファンにも認められた。本職ではない外野手での選出はまさに「災い転じて福となす」だ。本来は三塁手だが、今季は中村紀が加入。キャンプでの出遅れもあり、出場数を確保するため、初めて外野守備に取り組んだ。慣れない守りでの苦労をよそにバットでは、プロ初の4番に座るなどチームをけん引。今度は、その打撃を夢舞台で発揮する。
 大阪から札幌への移動直後、宿舎での球宴選出会見も想定外。スーツの上着とネクタイを用意しておらず、慌てて関係者に借りて祝福のフラッシュを浴びた。「スター選手に交じってやるのは初めてだし、ドキドキしながらやると思う」。32歳のバットマンが初々しく、夢舞台に思いをはせた。

続きを表示

2009年6月30日のニュース