渋野日向子 69のチャージで今季初の予選突破「明日があるっていい」

[ 2024年4月20日 10:21 ]

米女子ゴルフツアー シェブロン選手権第2日 ( 2024年4月19日    米テキサス州 カールトンウッズ・クラブ=6889ヤード、パー72 )

渋野日向子(AP)
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 101位から出た渋野日向子(25=サントリー)が5バーディー、2ボギーの69と伸ばし、通算1オーバーの49位に順位を上げて5戦ぶりの決勝進出を果たした。

 弱気になりそうな心を、渋野は懸命に奮い立たせた。通算3オーバーでカットライン圏外とひりつく状況で迎えた最終盤。「まだパー5もあると前向きに切り替えられた」。パー5の8番でバンカーからの第3打を2・5メートルにつけると、最終9番パー4では第2打をピン右2メートルに寄せて連続バーディーで締め。5試合ぶりの予選通過に安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 「かなり緊張したラウンドではあったけど、ちょっとでもその思いに勝てて良かった。これまで結構しんどかったけど、やっと今年のスタートラインに立てました」

 4試合連続の予選落ちで迎えた今季メジャー初戦、初日は76を叩いた。本格参戦3年目の24年はフルシードがないため、ふとした瞬間にリランキングのことも脳裏をよぎる。「ひやひや感がずっとあった」。それでも顔を上げた。田谷美香子マネジャーに、「明日は4アンダーで回ります」と宣言。「なんか弱い気持ちをずっと持っているから、良くないなと思って前向きに頑張りました」。その目標には1打足りなかったけれど、2月のホンダLPGAの第2ラウンド以来、実に12ラウンドぶりのアンダーパーかつ60台だ。「久々のアンダーだもん(笑い)。いつぶりですかって」。渋野らしい明るい表情で言った。

 課題としていたショットにも改善の兆しがある。大きく出遅れた初日のホールアウト後に練習場に直行し、30度を超える炎天下の中、一打一打確認しながら球を打つ姿があった。主に取り組んだのはスイングリズムの修正。パーオンホールは前日の7度から10度と上向き、「昨日が今年1番ひどいんじゃないかってショットだったからめちゃくちゃ悔しくて。(グリーンを)外れたのも初日と比べたら凄くマシな外し方だなっていのが多かった」とうなずいた。

 自身初戦のホンダLPGAは予選落ちがなかったため、メジャーの舞台で今季初めて自力で予選を突破できた。「久々の4日間。やっぱり上目指さないとポイントも取れないし、今年初稼ぎ頑張ります!」。もちろん、ここがゴールでないことは十分に分かっている。ただ、復調の兆しが見えた価値ある18ホール。25歳は「明日があるっていいですね」と笑顔でコースを後にした。
 

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