【全豪OP】大坂なおみ 4大大会ママ1勝お預け…ストレートで初戦敗退 502日ぶりGS復帰も無念

[ 2024年1月15日 21:14 ]

テニス全豪オープン第2日 ( 2024年1月15日    メルボルン・パーク )

全豪オープン1回戦で敗れ引き揚げる大坂なおみ
Photo By AP

 女子シングルス1回戦で、出産明けで元世界ランキング1位の大坂なおみ(26=フリー)は世界20位で第16シードのカロリーヌ・ガルシア(30=フランス)に4―6、6―7(2ー7)のストレートで敗れた。ブリスベン国際(昨年12月31日~1月7日)で約1年3カ月ぶりにツアー大会に出場し、復帰2大会目。4大大会のコートに立つのは22年全米オープン1回戦以来502日ぶりだった。

 ゴールドのジャケットに身を包み、会場の雰囲気を味わうように、ゆっくりとセンターコートに登場した大坂。試合直前のアップ中には「おかえりなさい」とアナウンスも。粋な計らいと大きな歓声、拍手に笑顔で応えた。

 502日ぶりに立ったグランドスラムの舞台。第1セットはお互いのサーブをキープして迎えた第5セットに大坂がブレークを許す展開。第8ゲームに大坂がブレークバックするチャンスが訪れたが、デュースの連続の末、最後はガルシアの好サーブに屈した。4ー5で迎えた第10ゲームは2ポイントを連取して再びブレークバックのチャンスを迎えたが、ゲームを奪うことができず、第1セットは4―6で落とした。

 第2セットは大坂が圧巻の3ゲーム連続でラブゲームキープ。終始穏やかな表情でプレーする中、会心のショットには「カモーン!」と声を上げる場面もあった。結局、お互いキープを重ねタイブレークに突入。最後までガルシアの強烈で多彩なサーブの前に先行を許す展開でタイブレーク2ー7でストレート負け。4大大会復帰戦は1回戦で姿を消す結果となった。

 注目の一戦を制した相手のガルシアはコート上でのインタビューで「最初は(大坂が1回戦の相手に決まって)アンラッキーだと思った」と素直な思いを吐露。「小さなころから、なおみを知っているしリスペクトしている。ツアー復帰はうれしい」と笑顔で語った。

 大坂は、最後のポイントを落とし少し肩を落とした後、ガルシアと健闘を称え合い、大歓声に軽く手を振ってセンターコートを後にした。手応え通り、ブランクを感じさせなかったサーブ。動きも軽快だった。しかし、試合前に不安を明かしていたリターンでは、優位に立つ場面が少なかった。1ブレーク差での敗戦。ブレークできずに終わった4大大会復帰戦。今回の敗戦を糧に、再び世界の頂点へ一歩ずつ進んでいく。

 相手はツアー通算11勝を誇り、22年全米オープン4強の実力派。大坂は「パワフルな選手で、タフな試合になることは間違いない。全体的にはとても楽しい試合になると思う」と語っていた。過去の対戦は1度。大坂が優勝した3年前の同大会2回戦で、その時は大坂が6ー2、6ー3のストレートで勝利。1時間1分の圧勝劇だった。

 昨年7月に第1子となる長女シャイちゃんを出産。現在は全ての4大大会で託児所が設けられているが、娘の健康や生活環境を最優先し、昨年12月下旬にオーストラリア入り後は離れ離れの生活を送る。「本当につらい。離れている間に、たくさんのことを学んでいる。私が帰るまで(初の)ハイハイはしないでほしい」と複雑な心境を吐露しながらも「娘と離れている時間を意義のあるものにしたい」と誓っていた。

 68年のオープン化以降、ママとして4大大会シングルスを制した選手はマーガレット・コート(オーストラリア)、イボンヌ・グーラゴング(オーストラリア)、キム・クライシュテルス(ベルギー)の3人しかいない。大坂にとって全豪は19、21年に優勝した相性抜群の大会で「メインコートで空を見上げれば、ここで2回勝ったことを思い出す。また優勝したい」と史上4人目の偉業を狙っていた。


 全豪オープンはWOWOWで連日生中継!WOWOWオンデマンドでは全コート、全試合ライブ配信!

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年1月15日のニュース