【玉ノ井親方 視点】霧島と朝乃山の新旧大関対決 うまく攻めた霧島に軍配

[ 2023年9月15日 04:59 ]

大相撲秋場所5日目 ( 2023年9月14日    東京・両国国技館 )

<大相撲秋場所5日目>外掛けで朝乃山を破る霧島(上)(撮影・西海健太郎)
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 新旧大関の対戦。1分を超える長い相撲になったが、終始攻めていたのは霧島だった。

 朝乃山の敗因は左を巻き替えにいって虎の子の右下手を離してしまったこと。右四つは朝乃山の力が出る形。ただ、思った以上に霧島の引きつけが強く、左をこじ入れて、もろ差しになろうとした。しかし巻き替えようとすると上体が浮く。相手が巻き替えにきたところを狙って攻めるのは相撲の鉄則。そこを霧島にうまく突かれ、右下手を切られて外掛けで土俵に転がされた。

 朝乃山は体つきだけを見ると大関の頃に戻っている印象。ただ先場所、左上腕をケガした影響でまだ自分の形になって相撲を取り切れていない。

 カド番の霧島は実力者に勝って連敗を止め、少し気持ちも楽になったのではないか。やはり組んで取ると相撲は安定する。序盤の5日間を終え、徐々に相撲勘も戻ってくるだろう。
(元大関・栃東)

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