ペア三浦、木原組 大躍進2位「メダルの可能性も広がる」北京五輪団体戦にも弾み

[ 2021年10月25日 05:30 ]

フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ第2日 ( 2021年10月23日    米ネバダ州ラスベガス )

ペア・フリーの得点を確認し、喜ぶ三浦(右)、木原組(AP)
Photo By AP

 ペアフリーが行われ、結成3年目の三浦璃来(19)、木原龍一(29)組(木下グループ)がショートプログラム(SP)に続き3位の135・57点をマーク。合計208・20点で2位に入った。SP、フリー、合計点全て自己ベストで、ペアの日本勢として10年ぶりのGP表彰台。日本人同士のペアとしては初の快挙となった。男子フリーではSP2位の宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が181・61点を出し、合計270・68点で2位に入った。

 痛みを忘れるほどの集中力で、表彰台にたどり着いた。序盤に、木原が三浦を放り投げるスロー3回転ルッツで三浦が転倒。フェンスに激突し、右膝から出血した。それでも「パートナーがいるから大丈夫と思った」と三浦。木原も「絶対、立て直すと信じていた」と自らの役割に徹した。それ以降は大きなミスのない会心の演技。三浦はキス&クライに座るまで出血に気づかなかった。

 璃来と龍一で“りくりゅう”の愛称を持つ2人は、結成3年目。カナダ・オークビルを拠点に練習を積み、昨季の世界選手権10位と台頭した。先月のオータム・クラシックで国際大会初優勝し木原が「名前を売っていかないと」と意気込んだ今大会。世界選手権3位のロシアペアを上回る好成績を叩き出した。

 11年NHK杯2位の高橋成美、マービン・トラン組以来で、日本人同士では初の表彰台。来年の北京五輪では団体戦の結果にもつながる。「僕たちが頑張ることでメダルの可能性も広がる」と木原。次戦は来月のNHK杯(東京)。今度は日本で、さらなる躍進を目指す。

 《宇野3季ぶり表彰台》宇野は18年ファイナル以来3季ぶりのGP表彰台に立った。4回転4種5本の高難度構成で臨み、冒頭のループ、サルコーの着氷は乱れたが、トーループ2本に成功。後半に組み込んだフリップも降りた。「2位という順位は光栄」としながらも「自分の求めているレベルまでまだ到達していない現実を再確認した」と率直に語った。優勝したジョウ(米国)にも刺激を受け「僕ももっと練習できるんじゃないか」と実感。「失敗したもの、足りなかったものを再確認し(次戦の)NHK杯に向けて練習を積み重ねていきたい」と前を向いた。

 《坂本4位発進》坂本は手痛いミスもあり4位発進となった。ダブルアクセル(2回転半)と3回転ルッツは成功させたが、後半の連続ジャンプでフリップが2回転に。ただ、71点台に乗せ「70(点台)を切ると思っていた。プラスに捉えてやりたい」とフリーに向けて切り替えていた。

続きを表示

この記事のフォト

2021年10月25日のニュース