白鵬 最多更新51度目全勝ターン、進退場所「一つクリアしたことになるのかな」

[ 2021年7月12日 05:30 ]

大相撲名古屋場所8日目 ( 2021年7月11日    ドルフィンズアリーナ )

琴恵光(左)を寄り切りで下す白鵬
Photo By 共同

 横綱・白鵬が初顔の平幕・琴恵光を厳しい攻めで寄り切って8連勝。6場所連続の休場明けで迎えた中、自身の最多記録を更新する51度目の中日勝ち越しを決めた。綱獲りの大関・照ノ富士も翔猿をはたき込んで勝ちっ放し。1敗がいなくなり全勝の2人を2差で追うのは玉鷲、琴ノ若、一山本の平幕3人となった。

 代名詞となった51回目の全勝ターンで全てのモヤモヤを振り払った。進退を懸ける場所の前半戦を無傷で乗り切った白鵬は多弁だった。「一つクリアしたことになるのかな。6月初めには想像していなかった。場所に入ってから、いけそうな気がした」とホッとした表情を浮かべた。

 厳しい相撲で琴恵光を寄せつけなかった。右で張って、左四つ。相手が巻き替えにきたところを逃さず、一気の出足で寄り切った。これで横綱昇進後の初顔には53勝目。14年目で横綱初挑戦の相手に格の違いを見せつけた。

 8連勝での折り返しは、昨年7月場所以来。今場所の序盤は落ち着かない相撲が多かったが、取組を重ねるにつれて前へ出る相撲も増えている。尻上がりに調子を上げ、八角理事長(元横綱・北勝海)は「勝ち越したわけだから、目標はそこ(優勝)だろうね」と代弁する。1敗も消え、照ノ富士との一騎打ちムードが濃厚となったが「自分のことで精いっぱい。一日一番」と第一人者は冷静に後半戦を見据えた。

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2021年7月12日のニュース