自分の思いにうそをつきたくなかった 渋野 全英後も米国遠征「考えて、考えて考えた上で」

[ 2020年8月7日 05:30 ]

出国前の会見に臨んだ渋野日向子(JLPGA提供)
Photo By 提供写真

 20日開幕のAIG全英女子オープン(ロイヤルトルーンGC)で大会連覇を目指す女子ゴルフの渋野日向子(21=サントリー)が6日、リモートで会見し、全英後も帰国せず10月第2週まで米国遠征することを表明した。同時期に予定されている国内メジャー2大会に出場できないが、9月のANAインスピレーションなど海外メジャーを優先させた。渋野は7日に渡英し、スコットランド・オープン(13日開幕、ルネサンスC)に臨む。

 2カ月に及ぶ長期遠征は初めての経験。道のりは平たんではなくても渋野の腹は決まっていた。「私の今の目標が5大メジャー制覇。予選会がなくなり早く米ツアーに行くには、優勝するしかないので挑戦したいなと思いました」。AIG全英女子オープン後にそのまま渡米し、10月の全米女子プロ選手権まで帰国しないことを明かした。

 悩んだ末の決断だった。コロナ禍で米ツアーの日程が変更となり、遠征すれば地元・岡山での日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯や日本女子オープンに出場できなくなる。それでも米ツアー挑戦への思いを優先し、決断した。「地元で頑張りたい思いもあったけど、今の自分の米国で戦いたい思いにうそをつきたくなかった。本当に考えて、考えて、考えた上で決めました」と明かした。

 7日に渡英し、13日開幕のスコットランド・オープンに出場。そして連覇の懸かる全英女子オープンに臨む。舞台は海沿いのリンクス、ロイヤルトルーンGC。同じ舞台で行われた16年の全英オープンをテレビ観戦しており「何だこのコースは!って印象です」と苦笑いしたが、リンクス攻略に向け強風対策として低い球を打つ練習や名物のポットバンカーを想定した対策を行ってきた。メジャー初挑戦初優勝の快挙で世界をあっと言わせてから1年。「英国から世界へ、私のプレーを見て勇気だったり笑顔を与えられるようなプレーができたら」と意気込む。その一方で「スーツケース1個に全てお菓子と駄菓子を入れまして、大量に持っていく予定です」と渋野らしさも健在だった。

続きを表示

この記事のフォト

2020年8月7日のニュース