自力V消滅 “無言”の朝乃山、2敗へ後退 八角理事長「まだまだ分からない」

[ 2020年8月1日 05:30 ]

大相撲7月場所13日目 ( 2020年7月31日    両国国技館 )

2敗目を喫しうつむく朝乃山(撮影・白鳥 佳樹)
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 荒く息を吐きながら花道を引き揚げる朝乃山の表情に落胆がにじむ。新旧大関対決で寄り切られて2敗に後退し、06年夏場所の白鵬以来9人目となる新大関Vは遠のいた。御嶽海に今場所初黒星を喫した10日目はリモート取材で出直しを誓った。この日は言葉を残さず国技館を去り、ショックの大きさをうかがわせた。

 場所終盤に横綱、大関が1人しかいない非常事態は92年九州場所以来となる。当時は横綱不在で3大関のうち小錦、霧島が途中休場。残る1人の曙が14勝1敗で優勝し、看板力士として意地をみせた。朝乃山は「大相撲は番付の世界。下の人には負けたくない」と以前から発言している。白鵬の休場により出場力士では最高位となり“優勝は使命”と重圧を感じても不思議ではなかった。

 自力Vは消滅したものの、逆転の可能性はまだある。八角理事長(元横綱・北勝海)は「(優勝争いは)まだまだ分からない。朝乃山がしぶとくついていけば」と奮起を促していた。

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2020年8月1日のニュース