【玉ノ井親方 視点】疲れ見える白鵬、朝乃山…粘り腰の正代はスタミナあり、1差で面白い展開に

[ 2020年7月27日 19:43 ]

<大相撲7月場所 9日目>輝の攻めをこらえる正代(右)(撮影・西海健太郎)
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 正代が、彼らしい相撲で1敗を守った。輝に右からおっつけられ、土俵際まで押し込まれたが、間一髪、左下手を取ってこらえると、そこから攻めに転じてそのまま押し返した。

 本来であれば、立ち合いからすぐに左を差して、前に出ていきたかった。しかし、輝も力をつけてきている。簡単には自分の形になれない。腰高になる悪い癖も出た。それでも、土俵際で粘れるのが正代の持ち味。左から力任せに、強引に取っているようにも見えるが、あの粘り腰があるからこそ攻め返せる。

 苦戦しながらも、トップとの1差を守れたのは大きい。首位の白鵬と朝乃山のこの日の取組を見る限り、後半戦に入って徐々に疲れが出てきているようにも見える。白鵬は右ヒザにテーピングも施していた。それに対し、正代は同部屋の豊山ら大きい力士と稽古ができているからスタミナもある。このまま食らい付いていけば面白い展開になる。 (元大関・栃東)

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2020年7月27日のニュース