【荒磯親方 真眼】立ち会いを変えた琴奨菊の探究心は後輩の見本

[ 2020年7月27日 06:15 ]

大相撲7月場所8日目 ( 2020年7月26日    両国国技館 )

千代大龍(左)を寄り切りで破った琴奨菊(撮影・久冨木 修)
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 琴奨菊は立ち合いの体勢を変えたことで安定感が出てきました。これまでは腰をグッと下げすぎて動きが悪くなっていましたが、あえて腰を高くすることで動きやすくなりました。筋肉量が変わってきたこともあって低い立ち合いが合わなくなったのですが、何十年もやって、染みついているものを変えるのは簡単ではありません。そのチャレンジ精神は物凄いものがあります。

 36歳になっても上を目指していこうという探究心は、佐渡ケ嶽部屋の力士の見本にもなっています。琴奨菊の背中を追って頑張ってきたことで、琴ノ若、琴勝峰が育ってきました。この日は琴恵光、琴勇輝がいい相撲を取ったように、部屋全体がいい流れになっています。

 幕内通算勝利は私と並びましたが、まだまだやってくれそうです。私は引退してから、琴奨菊の応援団長のつもりです。また結びで戦う姿が見られることを期待しています。(元横綱・稀勢の里)

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2020年7月27日のニュース