稲見萌寧、2週連続首位発進!“谷間の世代”の意地「パターが良かったかな」

[ 2019年10月25日 05:30 ]

女子ゴルフツアーNOBUTA GROUP マスターズGCレディース第1日 ( 2019年10月24日    兵庫県 マスターズGC=6510ヤード、パー72 )

11番、ティーショットを放つ稲見(撮影・平嶋 理子)
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 今季ツアー初勝利を挙げた稲見萌寧(20=都筑電気)が6バーディー、1ボギーの67をマークし、ホステスプロのキム・ハヌル(30=韓国)とともに首位発進した。2年ぶりのツアー優勝を目指すイ・ボミ(31=韓国、延田グループ)も4アンダーの68で3位と好発進。賞金ランク2位の渋野日向子(20=森ビル)は2バーディー、3ボギーの73で49位と出遅れた。

 “黄金世代”の旗手2人との最注目組でのラウンド。そんな中で最も存在感を発揮したのは渋野でも、勝みなみでもなく20歳の稲見だった。5アンダー67をマーク。2週連続の首位発進にうなずいた。

 「ショットはそこそこ、最低限という感じですけどパターが良かったかなと思います」

 小気味よくチャンスを沈めていった。インの10番からスタートすると、いきなり下りの6メートルを決めてバーディー発進。続く11番ではグリーン奥のエッジから約16ヤードをチップインバーディーとし、「流れをつかめた」。17番では10メートルのロングパットを、3番でも6メートルを沈めスコアを伸ばした。

 現在、パーオン率1位などショット系のスタッツが軒並み上位に入るショットメーカー。一方で、課題としていたのがグリーン上だった。平均パット数は1ラウンド当たり30・906で95位、パーオンホールでは1・8244で35位。奥島誠昭コーチは「彼女は“2メートル以内につかないとチャンスじゃない”と話すくらい、ずっとパターに苦しんでいた」と振り返る。

 7月にプロ初優勝。さらなるレベルアップを図るため、ここ1カ月はパット練習の時間を増やして重点的に取り組んできた。最も重視したのがストロークのリズム。稲見がパターを構え、奥島コーチに体を動かしてもらいながらショルダーターンを繰り返した。リズムを体に染み込ませるため。前週に奥島コーチにバッグを担いでもらった際「読みは合っているし、いいストロークをすれば入るよ」と背中を押してもらったことも自信になった。

 前週の富士通レディースでは2位。首位発進しながら優勝を逃した悔しさより、「先週もいい位置で回れたから今週も」とポジティブに今大会に臨んだ。“黄金世代”と“ミレニアム世代”に挟まれた“谷間の世代”。「谷間の世代のダイヤモンドになる」と宣言した20歳が秋のビッグタイトルを狙う。

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