50キロ→30キロ、20キロ→10キロ、競歩の距離短縮案 日本選手権出場選手の反応は?

[ 2019年2月16日 18:03 ]

日本選手権20キロ競歩に出場する(左から)岡田久美子、谷井孝行、松永大介、高橋英輝、山西利和、池田向希
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 国際陸連が6日に発表した競歩の距離短縮案について、日本選手権20キロ競歩に出場する有力選手が16日、レース前日会見が行われた神戸市内で反応を示した。東京五輪後の2021年以降に、現行の「50キロと20キロ」が、「30キロと10キロ」になる案で、歩型違反を判定する靴底の電子チップ導入もこれから検討される。

 この大会4連覇中の高橋英輝(26=富士通)は「歩くことに魅力を感じている。何キロになっても頑張りたい」と、競歩を追求する姿勢は変わらないとした。リオデジャネイロ五輪7位の松永大介(23=富士通)は「悲観的になることはない。10キロは自分にとって得意分野。20キロから10キロに進むのか、30キロに進むのか分からないが、兼任でどちらの代表も狙える準備をしたい」とスピードウオーカーらしく歓迎した。

 京大卒の秀才ウオーカーの山西利和(23=愛知製鋼)は「オリンピックの商業化の流れと思う。変更に関して、特にありません」と自然体だった。

 15年世界選手権の50キロで、五輪を含めた世界大会で日本競歩界初メダルとなる銅を獲得した谷井孝行(36=自衛隊)は、「50キロがなくなるのは残念だが、今考えることは未来の競歩、選手に何を残せるか」と語り、競歩2種目を五輪に残すために距離短縮の議論を深めるべきだとした。

 両足が同時に地面から離れる違反を判定する電子チップについては「機械に合う歩型がいいのか、今の歩き方が合うのか、現段階では言えない」と、コメントを避けた。谷井は今大会で現役を引退し、自衛隊で指導者になる。

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2019年2月16日のニュース