【岡崎真の目】16歳・紀平、超COOL!焦り見えたが無難に滑りきったのはさすが

[ 2018年11月26日 10:08 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第6戦フランス杯最終日 ( 2018年11月24日    グルノーブル )

優勝した紀平のフリー
Photo By ゲッティ=共同

 紀平の冒頭のトリプルアクセル(3A)はタイミングが合わずに上がり損ねたような感じで、軸が内側に傾いてしまっていた。それでも転倒することもなく、何とかランディングまで結びつけられたのはやはり練習のたまものだろう。

 その後も危なっかしいジャンプがいくつかあるなど、全般的には少し焦っているように見えた。NHK杯の時は前だけを見ていれば良かったのが、今回は追われる立場になり、ファイナルへ進出するためには守らざるを得ない部分もあったのだろう。もろもろの緊張が重なって少し焦りにつながったのかもしれない。どの選手も常にノーミスを目指してリンクに上がっているわけで、最初につまずくと、がたがたっと崩れてもおかしくないところなのだが最後まで大きなミスもなく無難に滑りきったのはさすがだった。

 ファイナルになれば再びチャレンジャーの気持ちで臨めるので、フリーではまた3Aを2本入れてくるはずだ。先輩の宮原や坂本が一緒にいるというのも心強いに違いない。女王ザギトワとの直接対決で紀平がどんな演技を見せてくれるのか、世界選手権の前哨戦としても見応え十分だ。 (ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2018年11月26日のニュース