小林陵侑 W杯初優勝 夢の総合Vへ「10勝を目指したい」

[ 2018年11月26日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ男子個人第2戦 ( 2018年11月24日    フィンランド・ルカ )

W杯ジャンプ男子個人第2戦で優勝し笑顔の小林陵侑(共同)
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 平昌五輪ノーマルヒル7位で22歳の小林陵侑(土屋ホーム)が138・5メートルを飛び、142・0点で初優勝を果たした。3位に入った第1戦に続く表彰台。日本男子のW杯ジャンプ勝利は、昨年11月に初優勝した兄の小林潤志郎(雪印メグミルク)以来で2季連続。強風で開始が遅れたため、競技は1回の飛躍で争われた。小林潤は17位、中村直幹(東海大)は28位、葛西紀明(土屋ホーム)は38位、伊東大貴(雪印メグミルク)は52位、竹内択(北野建設)は58位だった。

 早々に今季の目標を達成した。ルカ名物の強風が吹き荒れ、1回勝負となった個人第2戦。公式練習を回避した小林陵はぶっつけ本番で会心の飛躍を繰り出し、初めてW杯を制した。表彰台の中央で両腕を突き上げ「1本だったにせよ、優勝は優勝なのでうれしい」と笑みを広げた。

 18日の第1戦3位で自身初の表彰台に立ったホープは、有利な向かい風が弱まった状況で登場したが、ヒルサイズまで3・5メートルに迫った。直前に飛んだ王者ストッフの得点を超えて首位に立つと、後続は振るわず、優勝が決まった。

 夏に助走路の滑りを変えた。パワーをしっかりため込めるスタイルをものにし、秋には「今季は優勝できる」と感じたという。この日のように助走速度が遅めの試合でも力強く飛び出せており、土屋ホームの監督を兼任する葛西も「無駄が一つもない」と目を細める。昨季は平昌冬季五輪で入賞。今季ついに才能が開花した。「総合優勝は夢。(シーズン)10勝を目指したい」。深めた自信を胸に、目標を上方修正した。

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2018年11月26日のニュース