貴景勝V 花田光司氏が特別寄稿「景勝よ、闘え!!ここから先は一歩も引くな!!」

[ 2018年11月26日 09:20 ]

大相撲九州場所千秋楽 ( 2018年11月25日    福岡国際センター )

元貴乃花親方の花田光司氏
Photo By スポニチ

 弟子の貴景勝の優勝を受け、元貴乃花親方の花田光司氏(46)がスポニチ本紙に特別寄稿した。小学4年のときに初めて指導。入門から26場所目で史上6位となる22歳の年少優勝を記録した愛弟子に、これで満足してはいけないとさらなる飛躍を期待した。

 大きく羽ばたいて。小さく闘って。温床の壁を乗り越えて。また翼を広げて。小さくても広げて。できれば大きな心で広げて。

 大きくひらかないときには、神音を耳をよくすませて聴き取って。風は吹く。尊く、高く信じるものに吹く。大きく羽ばたく翼はこの心に宿る。

 小さくても大きな心色は必ず育つ。誰かに理解してもらうことは、いらない。誰かにすがることは、いらない。ただ、ひたすらにその道を開け。ただ、ただ、まっすぐに扉を開けよ。心には産まれながらの音色がある。心が育つには持って産まれた器量があり、土俵の上に上がるには度量がある。

 持ちこたえたら、持ちこたえた分の器ができる。思い込めば、それだけ近づける。思い込み続ければ、願いにかわる。願いを叶(かな)えるのは理解されるようなものではなく、切なく貴く儚(はかな)いもの。信じこんでやれるだけやれば死んだ気分になれる。

 景勝よ、ここから先からを闘え!!

 ここから先は一歩も引くな!!

 しばし実父への感謝の気持ちに浸れ。

 そして、新しい鍛錬を土の上でいますぐに始めよ! (元貴乃花親方)

続きを表示

2018年11月26日のニュース