伊調「迷って葛藤」も「レスリングを続けたい」と現役続行 OL生活は「向いてないな」

[ 2018年10月14日 16:50 ]

<全日本女子オープンレスリング選手権・57キログラム級>最優秀選手賞のトロフィーを手に笑顔の伊調(撮影・吉田 剛)
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 五輪女子初の4連覇を達成したレスリングの伊調馨(34=ALSOK)が14日、静岡・三島市民体育館で行われた全日本女子オープン57キロ級で優勝した。リオ五輪以来2年ぶりの実戦復帰で改めて存在感を示した。試合後の会見ではパワハラ問題や5連覇の懸かる東京五輪などへの胸中を語った。

 ――久々の試合を終えて。

 反省と課題が見つかった。優勝してホッとしている部分と、これからやっていくことが分かった。レスリングを再開できて幸せというか喜びを感じられた。調子は全体的には6、7割ぐらいかな。

 ――現役続行の決断は。

 迷って葛藤して、最終的にはまだレスリングを続けたい気持ちが背中を押した。周りの応援してくれる言葉もうれしかった。

 ――パワハラ問題は影響したか。

 本当はレスリングをやりたいんじゃないかという気持ちを察してくれて、周りの方々が動いて、こういう形になった。問題が起きてから自問自答して「本当にレスリングやりたいのか」と考えた。

 ――苦しい時間だった?

 レスリングをすることが自分のわがままなんじゃないかと葛藤した。苦しい、やりたい、苦しい、やりたいの繰り返しで、やっぱりやりたいと思った。挑戦できるのにしなかったら負けてるのかなと。

 ――東京五輪は視界に入っている?

 東京を目指す、とは簡単には言えない。5連覇したいという絶対に崩れない気持ちを作ってから発言したい。環境的にも100%作れていない。

 ――100%の環境には田南部コーチも必要?

 (パワハラ問題では)田南部コーチも一緒に戦ってくれて凄くありがたかった。フィジカル的にも技術的にも追い込んでくれて、自分には必要不可欠な存在。仕事もあるので毎日時間が取れないが、リオ五輪前までは日常的に見てもらえた。そこが今までと違う。

 ――試合から遠ざかった2年間での変化。

 会社に行ってOL生活していた期間もある。あまりOLに向いてないなと思って、自分でもびっくりするぐらいレスリングが好きなんだと感じた。

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