日本、苦杯も米に雪辱Vだ!3位決定戦VSカナダから下克上へ

[ 2018年8月12日 05:30 ]

ソフトボール世界女子選手権第10日   日本3―4米国 ( 2018年8月11日    千葉県千葉市・ZOZOマリンスタジアム )

<米国・日本>8回タイブレーク、2死三塁、ガルシアにサヨナラ安打を打たれた藤田(左から3人目)はナインから声をかけられる (撮影・西川祐介)
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 2大会ぶりの優勝を狙う日本は、準決勝で前回王者の米国に延長の末に3―4で敗れた。エース上野由岐子(36=ビックカメラ高崎)を温存し、藤田倭(27=太陽誘電)が先発。しかし3点のリードを守り切れず、最後はタイブレーク方式の延長8回に決勝打を浴びた。決勝トーナメントは変則方式で実施され、日本はきょう12日の3位決定戦でカナダと対戦。勝てば同日の決勝で米国と再戦する。

 目先の勝利を追いかけつつ、将来を見据えたチームづくりを進める。2年後に東京五輪を控えての地元開催の世界選手権。宇津木麗華監督の采配は、この日は少しだけチームづくりの側に振れた。

 先発の藤田には前日のうちに「今日は上野はいないと思って頑張りなさい」と完投指令を下した。若手投手は米国相手にはまだ力不足。負けても優勝の可能性が残る準決勝で、しかも米国と違ってすでに開催国枠での五輪出場も決まっている。「勝ちにいくなら今日は上野、明日も上野でもいい。でも我々は選手をつくっていかないといけない」

 その状況で今大会絶好調の4番・山本優(29=ビックカメラ高崎)が初回に右越え2ランを放ち、世界最強左腕のアボットを2回0/3でマウンドから引きずり降ろした。藤田も力投を続け、接戦を演じたのは収穫でもあった。無死二塁から始まるタイブレーク。135球目を右中間にはじき返されて力尽きた。それでも宇津木監督は「藤田自身が成長しないと2020はしんどい。(今日は)だいぶ成長したかな」と敗戦の中に光明を見いだした。 (雨宮 圭吾)

 <“二刀流”藤田反省>“二刀流”の藤田は投打ともに悔しさの残る試合となった。「凄い経験をさせてもらったが結果が全て。ここでしっかり結果を出し切れる選手になりたい」と手応えよりも反省を口にした。下位打線に2本塁打を浴びるなど米国のパワーも改めて痛感した。打者としても7回2死一、三塁のチャンスを含めてこの日は3三振。最終日に向けて「打つ方でも投げる方でも少しでも貢献したい」と気持ちを奮い立たせた。

 <エース乱調も連覇王手>米国はエースの乱調に動じず、3点差をはねのけて大会連覇に王手をかけた。エリクセン監督が「1人の選手に頼りすぎるのはよくない」と語った通り、アボットが降板しても4回以降はワンポイントリリーフなど細かい継投を駆使して日本打線を封じ込めた。アボットは「米国の強みはチーム力。明日も一丸になって戦いたい」と仲間を称えた。

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