同期出世に焦りも…千代の海 故障乗り越え新十両「やっと関取になれた」

[ 2018年5月30日 14:51 ]

十両昇進が決まり会見する千代の海(撮影・郡司 修)
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 大相撲名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)での新十両昇進を果たした千代の海(25=九重部屋)が東京・両国国技館で会見に臨み、「やっと関取になれた。スタートラインに立てた」と喜んだ。

 日体大では北勝富士と同期生で、東洋大出身の御嶽海も同学年。「周りは出世が早すぎて、焦る気持ちもあった」というのが本音ながら、入門会見で立てた目標通り、15年夏場所の初土俵から約3年で関取の座を手中にした。

 序ノ口、序二段、三段目で優勝し、初土俵から6場所目で幕下に上がった。だが、右肘の内側に遊離軟骨ができてしまい、除去手術を受けて3場所連続全休を強いられた。番付は三段目の下位まで落ち、復帰後は「自分を見失って」四つ相撲になることもあった。そんな中、「おまえの相撲は突き押しだろう」と言われて、自分の相撲を再確認。突き押し相撲に徹するとともに、意識的に体重を増やしたことで「どっしりした。焦らなくなった」と力をつけ、目標であったこの日を迎えた。

 九重部屋は、千代大龍、千代翔馬、千代丸、千代の国、千代ノ皇と多くの関取を抱える。「九重部屋の中で、突き押しと言えば千代の海と言われるようになりたい」と更なる飛躍を誓った。

 目標にしているのは日体大の先輩の嘉風。対戦したい力士には北勝富士の名前を挙げ、「大学では稽古でしか闘わないから。初めて闘った時に“追いついた”と思うのでは」と新たな目標を掲げていた。

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2018年5月30日のニュース