救命処置施す女性に「土俵から下りて」のアナウンス 春巡業で舞鶴市長倒れ…

[ 2018年4月4日 21:57 ]

 4日午後2時すぎ、京都府舞鶴市の舞鶴文化公園体育館で行われた大相撲の春巡業の土俵上で、あいさつをしていた多々見良三舞鶴市長(67)が突然倒れ、市内の病院に搬送された。

 会場に居合わせた日本相撲協会関係者や現場を訪れていた地元関係者によると、多々見市長が倒れた直後に、警察官やスタッフらが土俵に上がり、心臓マッサージなどの救命処置を施していた。その中に観客とみられる女性が含まれており、協会側は場内放送で「女性の方は土俵から下りてください」と促したという。土俵から下りた女性は医療関係者との情報もある。

 大相撲の土俵は古くから「女人禁制」とされており、この慣例に従った形だが、一連の対応は波紋を広げそうだ。地元関係者は「会場は騒然としていた。みんなが大丈夫かなと思っている時に、場違いなアナウンスだなと思った」と話した。

 かつて大阪府の太田房江知事が、府内で開かれる春場所の土俵上で優勝力士を自ら表彰することを希望したが、相撲協会側は女性であることを理由に断った例もある。

 市によると、多々見市長は意識があって会話はできているといい、命に別条はないとみられる。4日の春巡業は舞鶴市の市制施行75周年を記念して催されていた。

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2018年4月4日のニュース