池江璃花子 100Mバタ準決で圧巻の日本新も「悔しい」

[ 2018年4月4日 05:30 ]

競泳日本選手権第1日 ( 2018年4月3日    東京辰巳国際水泳場 )

女子バタフライ100メートル準決勝で日本新記録を出した池江
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 今夏のパンパシフィック選手権(辰巳)とアジア大会(ジャカルタ)の代表選考会を兼ねて開幕し、女子100メートルバタフライ準決勝で池江璃花子(17=ルネサンス亀戸)が自身の持つ日本記録を0秒28更新する56秒58をマークし、全体1位で4日の決勝進出を決めた。男子400メートル自由形では、江原騎士(ないと、24=自衛隊)が派遣標準記録を突破する3分46秒64で2年ぶり2度目の優勝を飾り、代表に内定した。

 日本記録を更新しても涼しい顔だ。「56秒4くらいを目指していたので悔しい気持ちがある」。前日予告していた通りに準決勝から自己ベストを出した池江だが、派手に喜ぶことはなかった。

 折り返しで少し詰まったものの、前半50メートルは日本記録ペースより0秒37速い26秒44。後半に入ってもペースは落ちなかった。「タッチが合わなくて、ちょっと失敗したけれど、前半のタイムが良くてビックリした。力がついている」。100%の泳ぎではないにもかかわらず、16年リオデジャネイロ五輪で出した56秒86を1年8カ月ぶりに0秒28更新。昨夏の世界選手権4位相当の好タイムだった。

 今年に入って日本記録更新は長水路では200メートル自由形、50メートルバタフライに次いで3度目、短水路と合わせると計7度目と勢いに乗っている。原動力は「昨年悔しい思いをした」こと。メダルを狙った世界選手権決勝では準決勝からタイムを0秒19落として57秒08の6位に終わり、涙をこぼした。今オフは年末にスペイン、今大会前にはメキシコで苦手の高地合宿を2度実施。1日最大で5800メートルを泳ぎ「もうあまり泳ぎたくない」と言うほど自らを追い込んだ。1月には単身オーストラリアへ武者修行にも行った。女子短距離のエースは「今年は全部強くなった。特に気持ちの面。練習への意欲も違うし、やる気がある」と胸を張る。

 「このまま(20年)東京(五輪)まで突っ走りたい。ここまできたら55秒台を見ていかないといけない」。日程の重なる200メートル自由形を回避して挑むきょう4日の決勝で、さらなる大幅記録更新を狙っていく。

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2018年4月4日のニュース